この記事は、前の記事(ニコンカメラを使う理由!カメラの歴史を振り返ってみた)からの続きです。
目次
■
ニコン、歴代管理人の使ってきたカメラ
歴代の使用したカメラ
左からAi Nikkor 50mm f1.2とF3T、AF Nikkor 85mm f1.8DとF4S
、AF Nikkor 24-70mm f2.8GとD3
Ai Nikkor 50mm f1.2s, 1981年9月発売
Af Nikkor 85mm f1.8D, S型1988年発売, D型1994年3月発売
AF Nikkor 24-70mm f2.8G ED 2007年11月30日発売
上写真、今でもよく使う年代の違う3本のレンズを同時代のカメラに取り付けて、時代ごとに並べてみた。
短焦点とズームレンズが混ざり、統一性を欠いているのは、ご愛嬌という事で。
以下に、それぞれのカメラとレンズの時代後との変化について語ってみた。
Ai Nikkor 50mm f1.2S
Ai Nikko 50mm f1.2S
1981年に発売のマニュアルレンズ、
この時代に使ったカメラは、F3、F3HP、F3T
レンズの作り
上の3本の中では、手抜きを全く感じない圧倒的にしっかりとしたレンズの作り。
当時としては当たり前の作りなのだが、最近のレンズと比べると圧巻の作り。
ずしりと重いが、その殆ど全てが金属部品。とレンズのガラス。それぞれのレンズもしっかりと鏡筒の光軸上に固定されていて、長年使っているが、いまだ、ガタなど発生していない。
絞りリングも金属製。
塗装の質も良く、長年使っていても下地が出てこない。
仕上げも、全てのレンズ情報に彫り込みがなされ、色分けまでされている。
最近のカメラを凌ぐクールなデザインのF3HP (T)
F3と50mmf1.2、発売から40年近く経つのに、今見てもとてもクールで今以上に斬新さを感じる。デザインや流行が数十年おきに繰り返すとはこういった事なのだろう。
(個人の感想ですまぬが、このブログ全て管理人の独断と偏見なのだ!)
写真のF3Tブラックは1984年9月の発売。
このボディの赤いアクセント、F3以降ニコンカメラのトレードマークになった。
それ以来、ほとんど(もしかしたらすべてかな?)のニコン一眼カメラに赤のアクセントが入るようになっている。
この時代(1980年代)は、カメラもレンズも金属が主体。
入門者向けカメラ等でも、しっかりと金属骨格のあるカメラで、ファインダーも今のプロ機並みにピントの山のつかめるものだった。
NEW FM2、縦走りチタン幕シャッター、最速1/4000、X1/250(秒)完全機械制御のメカニカルカメラ。今思うとすごいなー。
ちなみにF3は、横走りチタン幕シャッター、最速1/2000、X1/80 (秒)、電子制御+機械式(1/80秒 + Tタイム)、電池が切れてもとりあえずは、1/80秒のシャッターで、何も撮れないという事は防ぐ事が出来た。
MF 50mm f1.2フォーカスリングの操作性
フォーカスリングをまわしても、しっとり滑らか、無音で操作出来るので、動画でも安心して使える。ストロークも程よく非常に使いやすい。
ただ至近で動く子供などフォーカスするには、ちと操作が重い。
当時のゴムローレットの素材、すこぶる耐久性が高く、いつまで経っても変わらない質感と感触。
最近のゴムローレットの素材、すぐにブヨブヨになってしまう。その耐久性の違いはきっと10倍以上だろう。
管理人の使用するAi のマニュアルレンズ、24mm f2、35mmf2、500mmf4、どのレンズも数十年と経つがゴムローレットの素材の質感は、新品の物とほとんど変わらない。
フード(HS-12)
フードもしっかりした金属製、内面反射もリング状にねじが切ってあるので、遮光の処理もばっちり。この遮光リング、手前の部分までしっかりと切られている。
50mmf1.2用フード HS12 の内面反射
フードを取り付けても、レンズキャップが取り付けられ、逆付けも出来るので持ち運びに便利。逆付けに時もレンズキャップが取り付けられる、基本をしっかり抑えたデザイン。
当時のニコンレンズ、絞り羽は7枚か、9枚を使用していたが、主に明るいレンズ、ボケ味などこだわるレンズには9枚羽が使用されていた。
ニコンから標準レンズの50mmは、f1.8、f1.4、f1.2と出ていたのだが、明るいf1.2のレンズだけに9枚羽が使用されていた。
あと、思いつくのは35mmf1.4、85mmf1.4他の明るいレンズには9枚羽が使用されていた。
もちろん、今時のような円形絞りではない。
50mmf1.2の絞り羽の形
このか配った絞り羽も、写真に味わいを与えてくれた。
まとめ
詳しい事は以前書いたブログで取り上げているので、そちらを参照されたし。
このニコン50mmf1.2、ポートレートから、天体、風景と何でもこなしてくれる万能レンズだ。
写りも、最近の出来すぎ君レンズと比べると、とても渋く味わい深い。
開放から絞りを変化させると、写りも大きく変化、絞りリングは、画質をコントロールリングのように感じる。
表現の幅が非常に大きく、持ってるレンズの中で、写真を撮るのが最も楽しくなるレンズだ。
イメージを作り、しっかりと構えて1枚1枚じっくりと撮るレンズというか、そうさせてくれるレンズ。
今時の押せば誰でもクリアに撮れてしまうレンズと違って、撮る前からイメージが膨らみ、撮る事に気合が入るレンズだ。
Nikkor AF 85mm F1.8D
Nikkor AF 85mm f1.8D
1988年発売
管理人が使っていたこの時代のカメラは、F4S
Sタイプから、距離情報が内蔵されて、Dタイプに変わったが基本的には一緒。
F3 AFレンズを別にすれば、ニコン初代デザインのオートフォーカスレンズ。
デザイン
外観は、そのプラスチックを多用した質感から好感が持てるには程遠いデザイン。金属部品主体だった頃のマニュアルレンズと比べると、安っぽく感じてしまう。
ただ、ボディ中身にはしっかりしたアルミダイキャスト。
表面にプラとゴムのコーティングがなされているので、ある意味、耐久性の上では理に適ったデザインとも言える。
新しいうちは若干のつや消し処理で、多少の質感を漂わせるが、使っているうちすぐに、表面はテカテカになってしまう。
無骨なデザイン、でも最も使い勝手のいいカメラだったF4S
F3よりも前に販売を終えてしまったF4。
高校卒業前にバイトで稼いだお金をつぎ込んで購入してずっと使っていたF4s。修理やら何やらで、中身のダイキャスト以外、多くの部品が新しくなっている。
発売は1988年12月。
個人的には最も好きだったフィルムカメラ。
理由はその操作性と機能性、露出の正確さ。操作性においては考え抜かれた究極のアナログの操作性といえる。
ほとんど全ての設定、露出、絞り、露出モード、露出補正値、連写モード、測光設定A,S,M,P、オートフォーカスモードの全てが、視認せずとも手探りで可能。
被写体から目を離さずに、手探りで設定を確認、すぐに撮影が出来てしまう。
今でもそんなカメラ他に無い!
もちろん露出マニュアルの場合は、数字を見る必要はあるが。
しょぼそうに見えるAFだが、F4sに80-200mmf2.8をつけて、フラッシュSB24のAF補助光を使うと、なんと20メートル近くまで暗闇でもピントを合わせる事が出来た。
一眼レフの命ともいえる、ファインダーのピントの山は非常につかみやすかった。
カメラとして完成されたカメラだと思う。
その操作性から管理人は、フィルム時代、F5よりも好んでF4を使っていた。
しばらくぶりにF4のファインダーを覗いて見ると、その見やすさ、山の掴みやすさに感動するのであった。
フォーカスエードが付いていて、ピントが合うと緑色の丸いマークが点灯。視野の端っこでもオレンジ色の矢印から色が変わるので、ピントが合った事が良く分かるという、なかなか優れものの機能がついていた。
当時はまだ発売されていなかった、レンズ内モーターのレンズも駆動させられる接点を搭載。だから、今のAFSでもちゃんと駆動させる。
ただ、VRの手振れ補正は駆動しない。
この丸々と太ったデザイン、ランクルだと80系だろう、それに対してF3はランクル70系にあたりそうだ。
車のデザインもカメラのデザインの変化も同調しているようだ。
時代的に丸みを帯びたデザインが流行りだした時期という事だろう。
この時代のカメラとレンズ、表面はプラスチックが主体となった。
F4ボディもアルミダイキャストの骨格の上をプラスチックでカバーされたデザイン。
レンズとカメラボディ、表面の質感はテカテカと言う事で、統一されている。
絞りリング
レンズの絞りリングは付いていていいのだが、その素材はプラスチック製。
これには難があると感じている。
昔、旧旧AF300mmf4S、ニコンサービスに点検に出したとき、絞りリングを交換する必要があるとの事で交換した。
理由は絞りリングの露出連動爪の一部が欠けてしまい、カメラ側に正確な絞り値が伝えられないとの事。
部品を新しいものに交換してから、モノの数カ月と立たないうちにたに、同じ場所が再び欠け、再度交換する事となった。
保証期間内だったので、無料で修理が出来たのだが。
三脚に300mmとテレコン、カメラを付けたまま、山を登り降りしていたのが欠けた原因。
ニコンサービスで、露出の連動に重要な絞りリングに、プラスチック部品を使っている理由を聞いてみると、
「プラスチックの中にガラスが入っているから、強度的には十分あります。」との返答をもらった。今でもすごく印象に残る、腑に落ちない言葉。
他のレンズメーカー製のレンズの絞りリングは金属製が多いのに、ニコン純正がなんでプラスチックを使用したのには疑問が残っている。
絞りリング回転の感触も、レンズメーカー製各社のレンズと比べても、滑らかさは無くスカスカ。いい感触とは程遠い。
動画での、微妙な調整はやりづらいし、スカスカと音も出る。
フォーカス機構
マニュアルのAi85mmレンズは、全群繰り出し方式。
ピントを合わせるため、全てのレンズ全群を動かすので、同光学系をモーターで動かすには重すぎる。
重いレンズを動かすためにはギヤ比を落とさざるを得ず、そうなると駆動は遅くなってしまう。
素早くオートフォーカスを動かす為には、軽量化が重要。
と言う事で、このAF85mmf1.8はオートフォーカスに、全群ではなく、レンズの後群のみを駆動させる仕組みを採用したレンズ。
中望遠レンズとして、リア駆動を採用したパイオニア的存在のレンズなのだ。
後群レンズは、カメラボディのモーターの回転をギアで伝達し、駆動させるしくみ。
画質
画質は色収差が開放付近では若干目立つものの、f2.8ぐらいに絞るとほぼ消える。
コントラストも強くなりすぎず。
絞れば、周辺までカチリと決まる。
星空をよくこのレンズを使ってf2.8で撮るが、周辺部まで星が点像に写り、非常にフラット。
レンズ枚数が少なく、ズームレンズのムニャムニャ感が無く、気持ちよく素直にスカッと出てくれる。
オートフォーカス性能
このレンズ、オートフォーカスのモーターは内蔵せず、カメラに内蔵されたモーターをギアで連動して駆動させる仕組み。
ニコンは当時、全てのレンズでこの方式を採用していた。
旧旧サンヨンや、180mmf2.8などの望遠レンズ、AF駆動レンズまで長いシャフトがレンズの中を通っているのだ。
このシャフトが回るとシュルシュルと音がする。
オートフォーカスのスピードはカメラのモーターに依存するので使うカメラによって変化する。
最近のニコン、コンシューマー向けモデルのカメラボディ内には、AF駆動用モーターが入っていない。
だから、ボディ駆動の古いオートフォーカスレンズではオートフォーカスが作動しないので、注意が必要。
オートフォーカスのスピードはD3やD850を使えば、焦点距離が短いレンズは、現行のf1.8シリーズのAFレンズよりも駆動速度は速いと感じる。
流石に望遠レンズの駆動は、この方式だと遅い。
操作性、ギア直結なので、オートフォーカス中マニュアルでの微調整は基本的に出来ない。
基本的といったのは、ウォームギアを使っていないので強引に回せば回る。
お勧めは出来ない保障対象外の使い方。
また、ボディAF切り替えスイッチを素早くMFに切り替えれば、微調整が出来る。
これでは動いているものには使えない。
マニュアルでのピント合わせ
動画撮影時、マニュアルでのピント合わせ。
手でフォーカスリングを回すと、AFの駆動用ギアとシャフトの回転音「シュルシュル」という音が、発生してしまうのと、フォーカスリングの感触は、シットリ感は無く、すかすかだ。
だから、動画では使いにくい。
フード(HN-31)
フードは金属製、50mmf1.2と同様、内側にネジが切ってある。
ねじのピッチは50mmf1.2よりも細かく、エッジも立っているの内面反射は非常に良く処理されている。
85mmf1.8のフードHN-23 の内面反射の処理
完璧なまでに処理された、フード内内面反射。
このフードの欠点は、逆付けが出来ず収納には不便。
さらにフードを取り付けると、レンズキャップが付かなくなってしまうのが玉に瑕。
考えられたデザインとは言えないが、性能のいいフードなのでこれでいいと思っている。コンパクトさと性能を最優先した、フォーミュラーフードということだろう。
まとめ
周辺までフラット、天体写真では重宝するレンズ。
開放からf2.8までは、色収差が多少目立つので、大抵f2.8に絞って使う。
このレンズで撮ると、星の周辺に青いハロが出るので、星が美しく輝いて写ってくれる。
この前の日食タイムラプスはこのレンズを使った。
f2.8以上に絞ると、画面の端までしっかり写る。
f2では結構色収差が目立つので、ポートレートではあまり出番がない。個人的には、どうしても50mmf1.2を使ってしまう。
AF-S Nikkor 24-70mm f2.8G ED
2007年、D3と同時発売
ニコンレンズ、焦点距離の数字の後ろ、S、DタイプからGタイプへの変化は、絞りリングが無くなってしまった事。
ただ、Gタイプでは、絞り機構はまだ機械式。その後Eタイプとなり、完全電子連動となった。
Gタイプレンズ、マイクロフォーサーズ等で使う場合、マウントアダプター側の絞りリングが使えるので特に困らない。
最新のEタイプレンズは曲者で、絞りは電子式になったので、今までの使い方が出来なくなってしまった。
キャノン用だったら電磁絞り対応アダプターが出ているのだが、ニコンのEタイプレンズ対応のマウントアダプター早くどこか出してくれないだろうか?
動画で撮影する場合、D850など最近のカメラではパワー絞りで滑らかに調節出来るようになったので、絞りリングの無いGタイプレンズでも結構使える。
ただ、絞り値1/3ステップごとにしか設定出来ないので、完全なアナログ操作とはいい難い。
一旦触るといやおう無く1/3段動いてしまう。
そしてその動く早さは調整できず一定のスピード。
だから撮影中は、あまり使えない。
実際の動画撮影中は、1/10段とか、ちょっとだけ絞りたい、開きたい、それも分からないようにゆっくりと、また時には速く、という状況は良くあるものだ。
そんな自由自在の操作が出切る無限段階の機械式絞りには、電子制御の絞りは、全くかなわいのである。
リング式のアナログ操作に魅力を感じる大きな点はここだ。
D3と24-70mmf2.8Gニコン初のフルサイズデジタルカメラ
このレンズは、ニコンのフルサイズデジタルとして2007年11月、D3と同時に発売された。
プロ機のフルサイズ一眼レフカメラのサイズはフィルムの時代と比べると、とても大きくなった。
AF機構
24ー70mmf2.8レンズのオートフォーカスは、レンズ内超音波モーター駆動になった。
これは大きな進化で、オートフォーカスは非常に静かで、なおかつ高速で駆動。
さらに、フルタイムマニュアル、いつでもマニュアルでピントを微調整出来る、これ以上望むものは無いほどの、理想的な操作性だ。
キャノンではかなり前から使用されていたこの方式、やっとニコンでも採用された。
f2.8ズームレンズ、大三元レンズというだけあり、マニュアルレンズほどではないが、かなりしっかりした作り。
マニュアルでの操作性
ズームリング、フォーカスリング共にスムーズで滑らかに動く。
マニュアルの50mmf1.2ほどのしっとり感はないが、悪くない。
フォーカスリングの操作音も使えるレベルの小ささ、で動画でも問題なく使える。
フード
フードの内側がただのプラスチックむき出しなのはいただけない。
いくらつや消し黒で処理はされているが、内面反射はご覧の通り。
24-70mmf2.8のフード HB-40の内面反射
(フード内側の写真、露出、フラッシュの設定は全作例、全く一緒。)
ただ、レンズ内部の遮光と、ナノクリスタルコートが相まって、フードを使わなくても、MF50mmf1.2よりも逆光に強く、ゴーストフレアの発生は少ない。
フードは雨よけ、バンパー的な役割で常につけている。
いずれにせよ、植毛紙を貼ったほうが良さそうだ。
ケンコー・トキナー100mmf2.8マクロのフード
植毛紙が貼ってあるとこれぐらい反射は処理される。
耐久性
このズームリングとフォーカスリングのゴムローレットの素材はなぜだろう。
あまり長持ちしない。
今まで、2度交換した。
ただ、ニコンサービスに行けば一個200円ほどで買え、簡単に自分で交換できるので、特に問題は無いが。
この使っているレンズ、最近レンズ先端部外側の部品に、ガタが出始めた。
まだ、大丈夫そうだが点検が必要かもしれない。
フィルター径77mmなのは、70−200mmf2.8や、300mmf4、18-35mmf3.5-4.5等のレンズと互換性があって結構ありがたい。
フィルター径が1本だけ82mmとかになると結構厄介。
フィルターワークで何かしようとなると、余計な出費。
それ以上に現場で、取り回しが面倒だ。
全て82mmに変わればいいかな。
性能がいいに越した事は無いが、こんな取り回しのよさも実用上重要な点。
AF-S Nikkor 24-70mmf2.8 Gレンズが発売され、すでに13年が経過。
このレンズは既に一世代前の旧レンズとなった。
その後、レンズは更に進化した。
この後の進化は、絞りが機械的連動から電子的な連動へ。
そして、手振れ補正が入り、より失敗が少ないレンズへ。
ただ、耐久性という側面で考えると、退化といえるかもしれない。
この問題も、時と共に改正されていくのだろう。
最後に
仕事として撮るなら、失敗の少なく確実に撮れるレンズがいいのはもちろん。
でも、趣味で取る時は、やっぱり楽しく撮れるレンズがいいと思う。
別に失敗してもかまわないわけだし。
写真が簡単に撮れるようにレンズとカメラが進化するほどに、写真を撮るのがつまらなくなっていく気がする。
手振れ補正がしっかりすれば、撮り手はしっかりと構えないでテキトーに撮るようになっちゃうし。
オートフォーカスが進化すれば、フォーカスの事など考えないでテキトーに撮るようになっちゃうし。
露出が良くなれば、露出の事なんか考えないでテキトーに撮るようになっちゃうし。
これじゃ、スマホで撮るのと変わらんじゃい!
ごく当然の成り行きだけれど、メーカーはだれでもきれいな写真が撮れるカメラを目指しているようだ。
それも当然、一眼で撮った写真がぶれてて、スマホで撮った写真のほうがきれいに写っていたら。誰も一眼を買わなくなってしまうだろうし。
写真が上手く撮れなかったら、カメラとレンズのせいだ!なんかゴルフクラブに重なる気がするなー。
スライスが出るのはクラブのせい。とか。
テキトーじゃ写真に魂など入るわけもない。
これはオッサンの昭和的思想なのかもしれないな。
今考えると、昔のカメラは、集中力を高めてテクニックを駆使しなければ、ピントの合った写真すら撮れなかった、一枚一枚、フィルムと現像の値段を考えながら。
でも、撮影の楽しさは格別だったかな。
フィルム37枚程度しか写真が撮れなかったが、その37枚がなんと多く感じていた。
写真一枚の重さはまるっきり変わってしまった。
今のカメラだったら3歳の子供でもピントの合った写真が撮れてしまう。
失敗を重ねながら腕を上げていく、失敗から新しいアイデアがひらめく、そんな当たり前のプロセスが失われれば、写真を撮る楽しさも失われていってしまうように思う。
ま、全くなくなるわけではないがな。
作品を作るという意味では、その楽しさは変わらないだろうけれど、
ただ、モードやら機能がやたらと増えたので、カメラをオペレートするという意味では、面白くなっているのかな?
最高のマシンを所有するという自己満のせかいだな。
昔の単純なカメラを使うのと違って、最近のカメラ何かしらすごいマシンを操っているような気がしないでもない。
でも、操作しているのは基本、絞りとシャッター速度、フォーカスだけなんだけどね。
売るために物を作っているメーカー、作り出すマシン、カメラがこうなってしまうのは宿命のようだ。
いいカメラ、何十年も使えちゃうし。
古いカメラとレンズで写真撮ったほうが写真面白いじゃん!てね。
古いレンズは、何かしら癖と味わいがあったりと。
その癖が、被写体とその光の状況にドンピシャと、独特の旨みを出す事があったり。
カメラが以前のように売れなくなってきているのも、スマホの原因だけでなく、そんな理由も絡んでいるのだとも思う。
幼稚園に上がる前の子供でも写真が撮れる写真機をいじって写真を撮っても、撮るという行為、あまり面白く無いでしょ。
出来上がる写真はまた別だがな。
今後再びカメラ、レンズが売れるような事はあるのだろうか?
カメラ業界が再び元気になってくれるのを願わずにはいられない管理人なのであった。
中古屋はにぎわってるがな。
そういえば、管理人はいつも中古で物買うな。
メーカーにコーケンしてないんじゃ?
一旦使ってしまえば、もう中古じゃ!
だから、最初から中古を使ってしまえば、古くならないのだ!
たまには新品で、もの買えがな!
カメラギョーカイのためにも。
「ハイ、たまにはそうします!」
思いつくまま、いろいろと書き連ねてしまいました。
今回はここら辺で。
次回はカメラボディについて取り上げようかと思っています。
■
最後までお読みいただきありがとうございました。
関連記事
Comentarios