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Photographer Takashi Iwamoto Blog

ブログ | アフリカ フォトグラファー 岩本貴志|ドキュメンタリー ビデオ / 写真 撮影

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執筆者の写真岩本貴志

いまだD800Eを使う理由とは?手放せない名機 D800E

更新日:2023年9月22日


この記事は、前回書いた、カメラの世代交代、D800EからD850への世代交代!「ミラーレスを選ばなかった理由とは?」の前半、趣旨から外れていた部分をまとめたものです。


2023年6月に、加筆修正いたしました。

ちなみにこのブログを書いているのは、アフリカ、ケニアに在住するカメラマンです。


※画質についての評価は管理人の独断と偏見に寄る事をご留意ください。


 


高画質で高機能、手放せない名機 D800E


ニコン製、デジタル一眼レフカメラD850が発売されて10年以上が経過。



D800E 名機

まだしばらくは現役と思われる愛機ニコンD800E



今でも現役バリバリ、名機 D800E


管理人はD800Eを発売と同時に購入して以来、ずっとメインカメラとして使ってきた。

流石に2023年の今はD850をメインとして使っているが、サブ機として十二分にその能力を発揮している。


特に大きな画像修正を必要とする天体写真を撮るときには手放せないカメラだ。 D850だとシャドーがつぶれ、持ち上げるとノイズが目立つ特性があるのだ。

それは、D800Eと比べての話。

それだけD800Eの画質が優れているという事。 ハイライトの粘りもD800Eのほうが優れているように感じる。

D850は画質も非常に高く、超高性能なカメラだが、D800Eはさらにその上を行くという事になる。

D800Eは発売と同時に購入して以来ずっとメインカメラとして使ってきた。


D850は発売以来かなり気になってはいたが、買い換えるほどのものでないと感じ、2020年D850導入までずっとD800Eをメイン機として使い続けていた。


今ではサブ機だが、まだまだ現役で使っていくつもりだ。

しかしながら、見てくれはかなりボロボロ。




 

この10年、写真撮影に関しての進化はマイナーなものばかり

D800E、最近の機種と比べると機能的に見劣りするようになっては来たが、今でも十分使っていけるカメラだ。少なくとも管理人にとっては。


JPEGの画質はいまいちだが、RAWで撮れば問題ない。


発色も階調も自然で管理人好み、AF性能も一般的な撮影では十分で、まだまだ十分使っていける。


発売当初は画期的な3,600万画素と高画素、ローパスレスではないがローパスの効果を打ち消す形で配置され、圧倒的な切れ味。状況によってはモアレが発生するが、ほとんど気にならない。



 

連写性能はフルサイズで4コマ/秒と遅い


連写性能は、フルサイズで秒間4コマと、動きのある被写体に対しては、入門者向けカメラ並みで力不足。


それでも、写真を撮る道具としてのD800E、デジタル一眼レフカメラとしては既に完成の領域に到達しているカメラと感じる。



発売から10年以上経つが、その間の写真を撮るカメラとしての進化は、高感度特性やら、AF特性などと、写真を撮るカメラとしてはマイナーなものばかり。


基本的には、殆ど変わっていない。



 

画質は進化したのか?



画質に関しても20年前からの10年間の劇的な向上と比べれば、それほど大きな向上でもない。


高感度性能ばかりが優先されて、実際の画質は犠牲になっているように思う。


オオタカ、カイツブリの写真ギャラリーに掲載している写真はほぼこの800Eで撮った写真。

気になる方はぜひ観ていただきたい。


とにかくシャドーのノイズの少なさ、粘り、自然なノイズなので、画像補正にも粘り強い画像を提供してくれる。


粘りといっても、これらの写真、ほとんどいじってはいない。

とにかく発色が、見た目に近く、理想的な色合いを出してくれる。


強烈な補正を行なったりする天体写真などでは、その粘りが生かされる。


そんなD800Eの画質と比べると、

D850の画質はどうもシャドーのノイズが気になるのだ。


それと、古いCCDを使ったデジ一、高感度特性では大きく劣るものの、その発色はポジフィルに近いものがあった。

色に濁りが無いというか、補色成分に優れ、彩度を上げてもパステル調にならず、しっかりと色の濃度が上がる色なのだ。


(関連記事、内部リンク)



 

D800E、サービス終了



D800Eメーカーのサービス期限が今年2020年の12月に終わってしまうと聞いていた。

もうサービスは受けられないという事だろう。


以前、お金をかけてオーバーホールする事も考えたが、しなかった。

だからこのD800E、購入から一度も蓋を開けていない。


一度開けて、人の手が入ってしまうと、それが将来故障の原因になってしまうかもしれないから。

経験上、故障していないカメラをオーバーホールすると、その後数年後に大抵不具合が発生してしまうのだ。



ただ、シャッターは既に30万カットを軽く超えていたので、オーバーホールと共にシャッターユニットを変えることも考えていた。




流石にサービス期限の切れたカメラをメインとして使っていくのもなんなので、D850の値段もこなれてきた2020年、それ以降のメイン機種としてD850 を購入するに至った。


D780も考えたが、写真メインのカメラとして考えると、スペック的に写真を撮る力はD850のほうが上だなと。D850を選んだ。


ミラーレスのZ7を購入するという考えは全く無かった。







 

マグニファイヤーDK-17Mを使うと、ファインダーが見やすい



D800E マグニファイヤー、ダブルアイカップ装着

メインカメラ引退のD800E アイピースには マグにファイヤーDK-17M+ダブルアイカップDK-3



上の写真、アイカップを2つ付けているのは目を押し付けてもペコッとへこまないため。

特に望遠撮影、ぶれないよう目を押し付けて撮る時重宝する。



D800Eに上のマグニファイヤーをつけると、ファインダー倍率はD850以上に大きくなる。

DK-17Mのファインダー像拡大率は1.2倍、マニュアルでのピント合わせがよりやりやすくなる。


欠点は画面周辺部が、視野周辺ぎりぎりまで行くので若干見難くなってしまう事。




DK-17Mは旧製品になってしまったようだ。

D850で周囲がけられて見れないとなると、クレームの対象になってしまうし仕方がないか。

中古で、探すしかないな。



管理人は現行品でも、中古で探してしまうな、、、


中古で手に入らないものを新品で探すのがモットー。



 

マグニファイヤーDK-17Mが使えないD850



試しにD850にマグニファイヤーを付けてみると、ファインダー像周辺部がけられて見づらくなってしまう事が分かった。


実質、周辺部がけっれてしまうので、D850はマグニファイヤー使えない!


もともとのファインダー倍率が大きいのが仇となっているようだ。



マグニファイヤーを取り付けると、ファインダー倍率が拡大されるだけで無く、アイピースが飛び出した分、ファインダーを覗いた時に鼻がボディに干渉しにくく見やすくなる



D850マグニファイヤーが取り付けられないのはちょっと残念だ。





 

ファインダー像、D850とD800Eの比較


アイピースに携帯カメラをくっつけて、「パシャリ!」


D800E DK17マグニファイヤー使用 ファインダー像

D800Eのファインダー像、マグニファイヤーDK17M使用



マグニファイヤーの影響で周辺部、糸巻き形にゆがんでいる。

これは見ていてそんなに気にならないので、携帯レンズとの相性かもしれない。



D850 ファインダー像

D850のファインダー像



ファインダー像は、ただ単に拡大すればいいというわけでもないのだ。


ファインダー像を拡大すればマニュアルでのピントは合わせやすくなるのだが、


それと相反して、画面全体像が一度に把握出来にくくなるというデメリットもあるのだ。


全体を除くために接眼部に、目をより近づける必要も生じる。

アイレリーフが短くなるのだ。



筆者は、被写体に応じてマグニファイヤーをつけたりはずしたりしている。

動き物の時ははずす事が多いかな?




でも特にこだわらないが。


上の写真を比べると、マグニファイヤーを取り付けたD800Eの方がファインダー倍率が、一回り大きくなっているのが分かる。





 

ファインダー内、情報表示、明るすぎて目障りなD850


ファインダーを覗いた時の情報表示、シャッター速度や、絞り値、露出計などの表示だ。


個人的にはD800Eの暗い緑色のほうが好みだ。


とにかくスクリーンに投影される、被写体の確認に邪魔にならないという配慮を感じる。

暗いところでもあまりまぶしく感じない。


電源を入れたまま星が見れるほどだ。


D850はD800Eよりも青みがかかり明るく見やすくはなったが、多少目障りになってしまった。こちらはまぶしすぎるので、星を見るには電源を切らなくてはならない。


薄暗い場所での被写体に集中する時ちょっとまぶしく目障りだ。


D800Eは非常に暗くなるので、夜星を撮影する時でもそれほど目障りにならない。





 

一眼レフカメラのファインダー情報、目障りでないのがちょうどいい。


いつも思うのだが、

このマニュアルの露出計のバーゲージ、プラス、マイナス、2段は範囲が狭すぎる!

3段にしてもらえないものかな?


だから、シャドー側3段の範囲を見るため、露出補正ダイヤルをマイナス1段に設定して撮影する事が良くあるのだ。(マニュアルモード)







 


D800Eをまだまだ使っていく理由を列記してみた



1、手持ちのソフト、アドビフォトショップCS6でRAW現像が出来る事、


フォトショップCS6ではD850のRAW画像は編集出来なくされてしまった。

毎月課金されるCCには今のところ換えるつもりは無いし。


まだしばらくはフォトショップCS6を使っていくつもりだ。


ただD850のJpeg画像、D800Eと比べて品質は良くなったように感じる。

撮って出しで十分使える!



D800EのJpeg画像、シャドーがつぶれ気味になって、どうもシャドーがガサガサした感じになるんだな。


この画質があれば、これから一般的なものであればJpegで撮影する事になるかもしれない。


RAWで撮る必要がある時、しばらく、ニコンの純正のCaptureNXを使う事になりそうだ。




 


2、フラッシュが内臓されている事、



D800Eの内臓フラッシュはコマンドモードのコントローラーとしてワイヤレスで多灯発光する場合、非常に重宝する。



D850でコマンダ発光する場合、手持ちの機材ではフラッシュ1灯を犠牲にするか、ケーブル接続しなければならない。


別売りでSU800ワイヤレススピードライトコマンダーというものがあるが、サイズも大きく、値段もフラッシュが一つ買えてしまえるほどに高い。





汎用性のある手頃なコントローラー






多灯設定機能、それほど頻繁に使わない筆者にとって、買うのははばかれる。


機材導入、するかしないか決めるのに、費用対効果、とても重要!


D800Eを使えば、上記のコントローラーは必要なく、カメラ内でコントロール出来てしまうのだ。




D800E ストロボ、コマンダコントロール画面

D850では省略されてしまった便利なコマンダー発光機能



そんな別売り商品を購入する事無く、D800Eは単体でコマンダ発光を可能にする。


それも内臓フラッシュを別にすると2グループ、4チャンネルに分けて自由自在に発光調節出来る優れものだ。


発光の細かな調節が個別に可能で、Aグループをマニュアル発光で、BグループをTTLで発光したりと。


さらに、マニュアルの発光量を、フル、1/1.3、1/1.7、1/2とSB800本体でも出来ないフル発光付近での微調整までも可能になる優れ物。


SB800の本体でのマニュアル光量調整、Fullの次は1/2と大雑把、それ以下は1/3段ごとの調整可能)


フラッシュ本体よりも、マニュアル設定での発光量の微調整が出来てしまうのは、どういう事だろう?



フラッシュ多灯発光を使った撮影時、


わざわざフラッシュ本体まで、出向いて発光量の調節を繰り返す必要が無くなり、素早くライティングのセッティングも出来、撮影効率が上がり非常に便利。


勿論、ポップアップストロボとしても非常に便利。

逆光での撮影、夜間撮影のスナップ、とても重宝する。


こんな優れた機能が、D850からは奪われてしまったのでちょっと残念。


D800E内臓フラッシュコントローラーの欠点は、内臓フラッシュの発光で他のフラッシュをコントロールする構造なので、被写体に写りこんでしまう。


映り込みを防ぐには本体フラッシュの光が被写体に届かないようにする必要があるのだ。

シューにはめ込んで、フラッシュの光をおおう、アナログチックな部品も純正で販売されていた、今あるのかな?


管理人は、大抵フラッシュを手で覆って撮影する。

注意するのは、覆いすぎると、他のフラッシュのコントロールが発光しなくなってしまう事だな。






 


3、オートフォーカス補助光機能が付いている


D800EにはAF補助光ライトが付いているので、暗闇でも照明無しで確実に簡単にピント合わせが出来る。


D850ではそんな便利なAF補助光機能が廃止されてしまった。


暗い状況下、D850では片手で携帯の懐中電灯で被写体を照明したりとけっこう面倒。

そういった暗い状況下では大抵三脚を使用しているので、そんなには苦でないが。



フラッシュを付ければAF補助光が照射されるが、フラッシュ発光したくない時は、電源を切らなければならず、あまり実用的ではない。


AFSモードで、外部フラッシュの補助光を使ってピントを合わせてから、フラッシュの電源を切って撮影?



D850 手持ち撮影出来るほどの明るさがあれば、補助光無しでピントは結構決まる。

だから、AF補助光無くしてしまったのだろうな、きっと。


しかしながら、暗い状況下でコントラストが小さい被写体ではオートフォーカスが迷ってしまうので、AF補助光が必要と感じる事は非常に多い






 

4、使い慣れたカメラは使いやすい、


D800E ストロボ発光調整ボタン

カメラを構えながら発光量の微調整が出来る、フラッシュ調整ボタン


長年使い慣れたカメラは使いやすい。

手足のようにカメラを操作出来る、要は慣れの問題。



露出のAモードとMモードの切り替えをけっこう行なうのだが、モードボタンの配置が変わってしまったので、今だよく間違えてしまう。


D850ではそのモードボタンは感度ボタンに割り当てられている。


ISO数値撮影中よく変えるので、慣れれば、全て右手で操作出来るのでより使いやすくなるだろう。これはこれで非常に便利だ。


モードの切り替えは、逆にやりにくくなってしまうが。

個人的にモード設定、A→M→Aとか結構切り変えるので、一長一短という事だろう。


その後、動画録画ボタンをモード切り替えに設定して使っている。



よく使っていたフラッシュの調整ボタンも廃止されてしまったので、ちと不便。


D850では露出ブラケットボタンに割り当てられ、変更は可能だが、フラッシュの設定には使えない。


フラッシュが内臓されてないからいらないのだな。

もともとD一桁、プロ機には付いていなかったボタンだし。




 

5、長年使ってきた信頼感、

使い込んだD800E 背面

見慣れたカメラ背面


D800Eは長年の使用で、その癖も良く分かっているので、どうすればちゃんと撮れるかという信頼感がある。



使うAFモード、使えないSDカード、露出の癖、シャドーの粘り、ハイライトの粘り、isoごとのノイズの癖、電池のもち等等。



D850は、まだ使用し始めて間もないので、その特性、癖もまだ分からず、全ての機能が作動するという確証がまだもてていない。

カメラとの信頼関係がまだ築けていないという事かな。



AF性能に関しては、D800Eよりもかなり進化した感じだ。

一度食いついたら、かなり外しにくくなった。






 


思いつくままかいてみたが、だいたいこんな感じ。



という事で一般的な撮影ではD800Eがまだ優位になる事は多々あるのである。


重要な写りに関しても、まだなんとなくとしかいえないけれど、状況や、被写体によってD800Eのほうが、微妙ではあるがトーン、質感が上回る事もあるように感じる。


高画素数化、高感度化の弊害だろうか。


その後いろいろと撮ってみて、やはり、画質、質感ではD800Eに軍配が上がった。

D800Eのセンサーの性能が圧巻なのだろう。


まだ使い始めて間もないD850,そのボディに秘めた力は上に列記した内容を大きく上回るメリットを秘めたカメラだと感じる。


(関連記事、内部リンク)



まだ試していないものばかりなので、人からの受け売りだけれど。



例を挙げると

  • 暗い状況下での高感度ノイズ特性、

  • 野鳥など動きのあるものを追従するAF性能と連写性能、

  • バッファーの余裕、

  • タイムラプス露出平滑化性能、

  • 無音撮影、

  • フルサイズ、APSC共に出来る4K動画撮影、

  • HDスローモーション120fps


などなど。

D850の使用感など、機会があったらブログにアップしようと思う。



 


D800Eは名機に相応しいカメラ


これだけ性能のいいカメラD850の存在があるにもかかわらず、状況によってはさらに高画質な画像を提供してくれるのがD800E。


D800Eは写真を撮る機材、カメラとして、名機といわれるのに相応しいカメラだ。



カメラが作動する限り使っていこうと思う。








おわり





 

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