「都会に進出した猛禽、オオタカの物語」
このブログでは、2017年7月から2018年12月までの間、都会の公園の中、管理人の目の前で繰り広げられた野生のドラマ、オオタカの生き様を紹介しています。
3羽揃って今日も新しい一日が始まる
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巣の周辺の木の枝から、空を飛ぶようになった幼鳥たち。
行動範囲は数百倍、数千倍さらにはそれ以上へと一気に広がった。
とにかく見るも、触るもの、殆ど全てのものが初めてのもの。
自らいろいろと触って、経験を積み重ねながら、いろいろな事を学んでいく。
空を飛ぶのも、初めの頃は親鳥の見よう見まね。
勇気を振り絞って最初の一歩を踏み出し、空中に体を委ねてからは、全ては体が感じるままに羽を動かし、体をひねったり、力を入れたり抜いたりと、飛び方に関しては全ては体に備わった本能によって自ら学んでいく。
飛び始め初日、飛び方もまだ及び腰だ 7月4日
空を飛べば、必ず着陸しなければならない。3羽の幼鳥たちにとって着地もまだまだ未経験。
3羽の幼鳥たちは、いろいろな場所に着地しながら経験を重ねながら着地場所についてもいろいろと学んでいく。
都会には電線、鉄柱、公園の遊具、金属製の手すり、コンクリート等と、自然には無い人工物で溢れている。実際、自然物よりも人工物の方が多い。
こんな都会でいろいろなものに触れながら成長していく都会のオオタカ。自然の森で育つオオタカと学習していく内容も相当に異なる事だろう。
都会のオオタカは、田舎(自然)のオオタカに対して、「何だよ、ステンレスの手すりの止まり方も知らないのかよ!」とかいって馬鹿にするのかもしれない。もしくは「慎重にこうやって止まるんだよ、飛立ちもすべるから気をつけて!」と丁寧に教えてあげるのかな?
ここはつるつる滑ってバランスを取るのが難しい
人工物は自然の木の枝や石の上などとかなり勝手が違っている。
細い電線などは前後にスイングしてなかなか安定しないし、金属むき出しの手すりなどはよくすべる。
一つ一つ止まり方を攻略していく。
日の出る前のまだ暗い時間帯、一羽の幼鳥が細い電線に止まった。
前回紹介した電線で悪戦苦闘するオオタカの写真をGIF画像にしてみた。
その悪戦苦闘ぶりが良く分かると思う。この時、2分近くも電線でぶらぶらとブランコをした。きっと初めて電線に着地したのだろう。
近くで様子を見ていた兄弟たちは、あそこは危ないと悟ったのか同じ場所には止まらなかった。
「細い電線は止まらないほうがいいな。」か
「せーの!」と一緒に飛立つ姉妹
空を飛び始めたオオタカの幼鳥、あらゆるものが興味の対象、姉妹の2羽は大抵いつも一緒。
長男は1人でいたほうが楽しいのかな?それとも仲間はずれで姉妹に置いてきぼり?
姉妹と一緒にいる事はあまり無い。
あちこち、といっても飛び回っているのはまだまだ巣の周辺だけ。
しばらく飛び回るとおなかも空いてくるし、疲れてもくる。
巣のあった木の近くで一休憩。
もともと生まれ育った巣のある森、3羽にとってこの場所が最も落ち着く場所。
疲れた時、お腹がすいた時はたいていここで兄弟は集まって休憩を取る。
管理人は真ん中が長女、上が次女、下が長男かなーと思っている。
大抵何か初めて行動を起こすのは体の大きな長女、その行動を2羽はいつも観察してまねをする。
長男と次女はいつも長女の行動を観察。「今度は何をして遊ぶのかな?」
「お腹すいたーご飯まだかなー」
遊びながらいろいろな事を経験し、日に日に逞しくなっていく3羽の幼鳥、でも自ら狩りが出切る様になるためには、まだまだ多くの事を学んでいかなければならない。
親鳥は食欲旺盛の子供達のお腹を満たすために、まだまだ狩りに精を出す必要がありそうだ。
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つづく
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