このブログでは、2017年7月から2018年12月までの間、都会の公園の中、管理人の目の前で繰り広げられた野生のドラマ、オオタカの生き様を紹介しています。
朝一から巣の中にいたオス、そこからメスを観察しているようだ
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昨日メスに出会えなかったオス、翌日には早朝からメスと一緒に公園にいるところを見つけた。
久々にオスメス一緒に見る事になる。
一緒にいるといってもお互い声で鳴き交わすだけで、一定距離以上に近づかない。
お互いを横目で観察しあい意思疎通しているようだ。
きっと、これがオオタカの流儀なのだろう。
メスはお気に入りの巣の場所をオスに既に伝えたのか、朝一にその巣の中にオスを見つけた。
やはり去年使ったのと同じ巣だ。
メスはすぐ近くの木の枝で何かしている、オスはそこからメスの行動を観察しているようだ。
公園に再び現われたメス、小枝を折るしぐさをオスに見せている?
巣の近場の木の小枝を折るようなしぐさをしたりしているメスの姿。
オスに何かを伝えているのかな?
「巣作りを始めて!」という合図なのかもしれない。
この日以降、オスの巣材運びが始まった。
巣材の運搬を始めたオス
手ごろな大きさの小枝を折っては、巣に運搬、組み付け、再び巣から飛び立って巣材確保の繰り返し。
始めのうちは、手頃な巣材を見つけるのに手こずったりしたが、だんだんと素早く見つけられるようになっていった。
手頃な枝を見つけては、折って巣に運び、再び巣材を探しに巣を飛立つ。
そんな事を何度も何度も繰り返した。
さすがは狩りの達人、ものすごい集中力。
ほとんど休まずに4時間5時間連続で働き続ける事もあった。
建設期限が間近に迫っているかのように猛烈に働いた。
運ぶ小枝は全て木の枝を切り取ったものしか使わない。
地面にはけっこう多くの小枝が落ちているのにもかかわらずだ。
虫やカビが付いていないものを狙っての事だろう。
繁殖を成功させるため、長年の経験で養われた本能としてもっているのだろう。
オオタカもこれだけ働けばお腹も空く。
しばらく働いた後は狩りにでも出かけるのか、何処かに行ってしまう。
一度何処かに行ってしまうとなかなか帰って来ない。
小さな小枝は嘴で運搬
巣の材料、大きな枝であれば数も少なくて済むだろうが、そういった木の枝はなかなか折れない。
けっこう折る事に挑戦するのだが時間ばかり浪費してしまい、効率的とはいえない。
結局簡単に折れる木の枝がターゲットとなる。
そういった小さな木の枝はくちばしでつまんで運ぶ。
こんなに小さな木の枝でも、一回一回丁寧に運搬、巣に組みつけていく。
この枝は小さすぎないだろうか?
大きな巣材は足で運搬
今回は大きな木の枝が上手く折れたようだ。
これぐらいの枝がいっぱい取れればいいのだけどなかなか上手くいかないのが現状。この大きさになると両足でつかんで運搬。
目的を成し遂げるために働く職人、狩りの時とも違った目の輝きだ
日を追うごとに、だんだんと組みあがっていく巣、どこまで枝を積み上げるのだろう。
メスは時々公園にやってきてはオスの働きを見守っている。
たまに現場にやって来る現場監督のようだ。
現場監督に見守られていると、オスはより一層がんばって巣材運びに励むのであった。
将来見る子供達を思ってか、充実感に満たされ、作業を進めるオスの目は輝いていた。
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つづく
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