このブログでは2017年、井の頭公園のカイツブリの繁殖、子育て奮闘の様子を紹介しています。
降りしきる雨、じっと雨が止むのを待ちわびる親子
コンテンツ
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降りしきる雨
7月1日、一日置いて再び子育て中のカイツブリ訪れた。
4羽いたヒナは2羽にまで減っていた。
夜から雨が降り続け、現場に付いてからも時折雨脚が強くなった。
そんな雨の中、カイツブリ家族は雨が止むのをじっと待っているようだった。
浮き巣は雨でじっとりと、とんど水没状態、巣の役目を全く成していない。
昨日まで3羽のヒナが生きていたそうだ。
夜の間に外敵にやられてしまったのか?それとも雨の寒さでやられてしまったのか?
雛をねらう外敵たち
外敵だとしたら、蛇だろうか?ゴイサギもヒナを狙ってか、この巣の真上の木の枝に止まっているところを何度も観察されていたそうだ。
池の周囲を徘徊するギャング、アオダイショウ
井の頭公園、撮影している管理人の目の前を何度も通り過ぎていくほど、アオダイショウは人を恐れず池の周囲を徘徊している。
アフリカだとヘビが人の前に現われようものなら、徹底的に殺されてしまうのでなかなかヘビにはお目にかかれない、毒蛇も多い事だし仕方ないのかな。
そんなヘビ、カイツブリの雛にとって大きな脅威だ。
雛たちは常にそんな天敵からの危険にさらされている。
観察を開始してから1日1羽のペースで数を減らしていくヒナ。
ずぶ濡れの雛
ずぶ濡れになって、沈みかけるヒナ
降りしきる雨の中、一羽の雛は羽毛をずぶ濡れにし、沈みかけていた。
何度も親鳥の羽に登ろうとチャレンジするも、どうしても登れない。
親鳥はどうしていいのかわからないようで、ヒナが羽に登れるよう協力するそぶりをほとんど見せない。
雛が羽に登ろうとする度に、親鳥の体はむなしく水面を滑っていく。
このままでは雛は体温低下で死んでしまう。
生き残っているもう一羽の雛は、親鳥の羽の中で難を逃れ、ぐっすり眠っているようだ。
餌を食べるも体温が奪われ、体力が失われていく
運んできてもらった餌はちゃんと食べていたので、食欲はまだある。
しかしながら目を離したちょっとした隙に、沈みかけていたヒナはいつのまにやらどこかへ消えてしまっていた。
沈んでしまったのだろうか?敵に襲われてしまったのだろうか?
いずれにせよ、非常に残念。
親鳥の羽に登る事さえ出来れば、きっとヒナは育っていく事が出来ただろうに。
最後に残った雛
最後に残ったヒナに餌を運ぶ親鳥
雨が止んでも羽の上から降りたがらないヒナ、左目が開ききらないのが分かる
雨は昼過ぎに止んだ。
最後に生き残ったヒナは、観察を開始してから5羽いた中で最も食が細く、さらに左目も開ききらないヒナ。
成鳥になる事が出来たとしても野生で生きていくのは難しいかもしれない。
でも、とにかく生きてほしい。
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つづく
このカイツブリの子育ての様子は動画 カイツブリの子育て、第二章「ヒナに待ち受ける試練」 にまとめました。気になる方は是非クリックして見てみてください。
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