このブログは2018年に井の頭公園で繁殖したカイツブリの繁殖、子育て奮闘の様子を紹介しています。
前年、観察を続けていたヒナたちは全滅。今年こそヒナが立派に成長するまでの一部始終が見てやろう!と、書き始めたのがこのブログです。
魚を捕まえた! 7月29日、七井
前回更新してから10日以上経ってしまいました。
このブログを読んでいただいている読者の皆様大変お待たせいたしました。
ちょっと前ですが、7月終わりの様子を紹介します。
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公園で見られる水鳥、カイツブリ
井の頭公園のカイツブリの雛たち、
単独行動が増えてきた雛たち、
既に幼鳥だけどあえてヒナで統一する。
7月も終わりに近づいてくると、日に日に兄弟同士、共に行動する事も減ってきた。
最近は、それぞれの雛が単独で行動している事が多い。
大抵生まれ育った縄張りの中での行動だが、好奇心旺盛の雛たちは、行動範囲をどんどん広げている。
時には、生まれ育った巣から遠く離れ、橋を越え、いままでの縄張りの外に出る事もしばしば。
この頃になると、縄張りの意味合いも以前と違っているのだろう。
雛が小さかった頃は、親鳥が少しでも多くの餌を雛たちに運んでこなければならなかった。
当時親鳥たちは、しょっちゅうお隣さんのカイツブリの親鳥たちと縄張りをめぐって小競り合いを繰り広げていた。
が、今は状況が変わっている。
それぞれの雛が自立しようとしている今、目の前に広がる大きな池、そこは雛たちが大人になるための冒険の場。
池の水も一時前より澄んできて、水中には豊富な魚が泳いでいる、雛にとっても漁はそう難しくも無さそうに見える。
思い出した!僕はここで生まれたんだ! 8月5日 弁天
成長の早いヒナはすでに親鳥とほぼ同じ大きさ、親鳥よりも大きく立派に育っているヒナもいる。
これからは、生きるため自ら餌を捕らなければならない。
羽も成鳥のものに抜け替わり、シェイプアップし、体もより引き締まっていくのだろう。
好奇心旺盛にあちこち動き回っているヒナがいるかと思えば、今でも親鳥にべったり、親鳥から離れようとしないヒナもいる。
同じ親鳥を持つヒナでも兄弟それぞれ大きさも違えば、性格もまるっきり違う。
人間一人ひとりに個性があるように、カイツブリにもそれぞれ個性がある。
カイツブリの親鳥の雛の選り好み
また、親鳥にも子の好みがあるようで、とことんかわいがる子もいれば、ほったらかしにする子もいる。
オス親は、オスの子はほったらかし、メスの子をかわいがったりする感じかもしれない。
時々、親にご馳走をもらえる。甘やかされる雛は決まっているのかもしれない 7月29日 ひょうたん
7月の終わり、いまだ親鳥にべったりとしているヒナが、弁天に1羽、ひょうたんに1羽見られる。
親鳥の母性本能なのだろうか?
親鳥のほうが積極的に雛から離れようとせずに行動しているようだ。
まだ餌を捕らえるのが上手でないヒナにとってはありがたい。
親鳥による雛への教育
でも、雛が甘えようと親鳥に近づきすぎると、今度は逆に怒られてしまう。
後頭部目掛けて攻撃の仕打ちを受けるのだ。
ただこの行動、親鳥が子離れを促進しているというよりも、カイツブリの世界のカイツブリ同士の距離感を教えているように感じる。
将来雛が見ず知らずのカイツブリと接触する様になった時、子を育てるようになり、縄張りをめぐって争うようになった時に役に立つ知識だ。
雛が一生懸命自分で潜って餌を捕ろうとがんばっている姿を親鳥に見せたりすると、たまに親鳥からご褒美の魚がもらえ、励ましてもらえる。
よく、親鳥はヒナと共に水中へ潜っていく。
なかなか潜ろうとしないヒナに対しては、近くで何度もこうやって潜るんだよ!と何度も水中に出たり入ったり。
親鳥は雛に漁をさせようと促しているようだ。
一緒に潜った時は水中で魚を捕まえるところを見せつつ、漁の仕方を教えているようだ。
自分で漁が上手に出来るようになった雛は
より大きくなった雛は、すでに自ら魚を捕まえる事が出来るようになった。
漁はまだまだへたくそなので、魚を捕らえるまで、何度も繰り返し潜ってはチャレンジする。
そしてやっとの事、魚を捕まえたのがいちばん上の写真。
経験を積み重ねるうちに、漁の腕もだんだん上手になっていくのだろう。
自ら捕まえた魚、一度では飲み込む事ができず、何度かくちばしでつかみなおし、やっとの事飲み込んだ。
雛たちは順調に自立への第一歩を踏み出している。
僕たちもう一人前だ!
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つづく
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