このブログは2018年に井の頭公園で繁殖したカイツブリの繁殖、子育て奮闘の様子を紹介しています。
前年、観察を続けていたヒナたちは全滅。今年こそ雛が立派に成長するまでの一部始終が見てやろう!と、書き始めたのがこのブログです。
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公園で見られる水鳥、カイツブリの秋の繁殖
しばらく観察をおろそかにしていた井の頭公園。
管理人の知らぬ間に、2羽の雛が孵っていた。
4つがいのカイツブリ家族が子育てをしていた初夏と違い、今、井の頭公園でヒナを育てているのはこの一つがいだけ。
お隣さんのカイツブリに追い出される事も無く、大きな池を縦横無尽、思う存分生きたい場所に移動。
獲物も豊富、大漁で、ちょうど食べごろに大きく育った魚も捕り放題。
気温も下がり、水温も下がった今、変温動物の魚の動きは、相当に鈍っている。
夏の間、濁っていた水の透明度も非常に良くなった今、魚にとっては身を隠しにくくもなって災難だが、その事は、カイツブリ君たちにとっては自然の恵み、
その恩恵を十二分に受けている。
動きの鈍くなった魚と、透き通った池の水、漁はとてもやりやすくなった。
外敵のヘビやカメもこれぐらい気温が下がると、ほとんど動けなくなり、その姿はあまり見かけない。
という事で、雛が外敵に襲われる脅威も減り、餌も豊富となれば、繁殖をするための条件は初夏よりもいい気もする。
一筋縄でいかないのが自然の世界
でも、そういい事ばかりではなさそうだ。
なぜなら、初夏の長い日照時間と比べると、圧倒的に短い日中の明るい時間。
カイツブリは暗い時間には漁が出来ないので、餌がとれる時間が減ったの分、獲れる魚の量も減ってしまう。
子育てを成功させるには、その短い日照時間の間に十分に餌が豊富である必要もある。
さらに問題は、これからやって来る寒い冬、それはヒナが独り立ちする頃と重なる事になる。
はたして、この2羽のヒナは寒い冬に独り立ちして生きていく事が出来るのだろうか?
他のカイツブリ、誰も繁殖をしていないのも、そんなところに理由がある。
しばらく通うのをさぼっていたが、再び、井の頭公園に注目してみたくなった。
手軽に公園で見られる水鳥、見ないのはもったいない。
家族仲良く池の散歩。10月25日
今、この家族のヒナの数は2羽。
産んだ卵も2個だったのかな?
数が少ないのも、この時期なら2羽だったら育てられるよ、と体に刻まれている事かもしれない。
もしかしたら自分の意思で産む卵の数をコントロールできるのかもしれないな。
家族計画について話し合うカイツブリ
カイツブリ、メス(ツブ子)、「今回、卵いくつ産fもうか?」
カイツブリ、オス(カイ助)、「寒くなるし、日も短くなるから3羽育てるのは無理だな、今回産む卵は2個だけにしよう。」
カイツブリ、メス(ツブ子)、「1個にして、確実に育てるのもいいんじゃない?」
カイツブリ、オス(カイ助)、「病気にでもなったらどうするんだよ、兄弟助け合う事もできないぞ。」
カイツブリ、メス(ツブ子)、「そうね、やっぱり2個生む事にしましょう。」
とか、カイツブリが思っているんじゃないかなとは、単なる管理人の妄想。
日を遡って9月5日、カイツブリが交尾しているのを見たのだが、この頃には、秋から冬にかけて子育てする計画は進行中だったのだ。
水生物館裏で交尾、 9月5日
今回2羽のヒナが卵から孵ったのは10月5日と6日と聞いた。
管理人が知ったのは10月23日、既にヒナが孵って2週間以上経ってしまってから。
ヒナの元へ餌を急いで運ぶカイツブリ。 10月23日
餌の魚をくわえて、急いでどこかに向かうカイツブリを目撃。
餌を急いで運んでいった先には、2羽のヒナとパートナー。
きっと餌を運んでいったのはお父さんだろう。
ちょっと外で長居をしすぎたかな?
相方の見ているところでは、必死さをアピール!
そんな人、けっこういる気がする。
見えないところでは優雅に過ごしていたはず、、、おそらく。
魚をいっぱい食べて、早く大きくなるぞ!寒い冬なんてへっちゃらだ!
ヒナたちは、いつも食欲旺盛!
元気いっぱい育っていく事だろう。
でも、この先寒い冬に向けて何が起こるかわからない。
ひとつ大きな救いは、この冬かいぼりしない事かな。
未熟なヒナにとって、池の水が抜かれるのは死活問題だし。
しばらく、このカイツブリを見守りたいところだが、残念ながら、日本を発たなければならなくなった。
中途半端ではあるが、「続、カイツブリの子育て」はこれで完となる。
次回、何時になるかわからないが、続々として、ブログで取り扱おうと思っている。
今まで、この「カイツブリの子育て」ブログを見てくださり、ありがとうございました。
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おわり
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