今回は印象的な色、とはどんな色か、管理人の好みを元に考察していきます。
管理人は、アフリカを拠点にするネイチャー系フォトグラファー。
そういえばここ3年以上日本には帰っていないなー。(2022)
日本の運転免許証は一昨年、失効。海外にいるので失効から3年間は試験場に行って講習を受ければ復活出来るはず。とりあえず来年までは大丈夫!?
今回2度目のゴールド免許失効、日本で運転しないので5年経てば自動的にゴールド免許。
以前も一度受けた試験場での講習、教室には免停を受けた個性的な生徒さんたちが集った中、教段に立つのは日本の警察官。クラスの中に漂うオーラというか雰囲気なかなか乙、ケニアにいては絶対に味わえないもの。
講習では「だろう運転を、かもしれない運転へ」前回ホットだったのは「泥酔警察官、車を運転、当て逃げ!」そんな事があった直後、たかが車の運転、されど車の運転、簡単に人生詰んでしまう。そんな事講習で習ったと思い出す。
更新できなくなる前に一旦帰らなければ。
今のグダグダ利権まみれの騒動、早く終わってもらいたいものだ。
コンテンツ
カメラの色について考察する
下の写真は驚く無かれ、2004年発売のニコンD70で撮影した写真、Jpegで撮って多少手を加えたもの。画素数は600万画素。
画素数が低いときれいに撮れないとお思いの人は結構多い。
いやいや、そんな事は全く無いのだ。
最近の高画素カメラよりも、二昔前の低画素数のカメラで撮影した写真のほうが、印象的な発色だったりする。
そもそもスマホで見るのであれば、そこまで大きな画素数は必要ない。
ニコン使いの管理人、今回取り上げるカメラは必然的にニコン製品のものになる。
被写体もまた、いつもながら自然物、今回は動物に絞った。
ライオン、2005年発売ニコン、D70の発色、(APS、600万画素)
一昔、二昔前のカメラと比べると、カメラの色は大きく変化しているように感じる。
色、発色は、カタログに具体的な数字で表記出来ないもの、だから結構ないがしろにされている気がする。
しかしながら、管理人が思うに、
色、発色は画素数以上に重要だと思っている。
写真の印象を最も大きく左右する重要なファクターだからだ。
画素数は、拡大したり近づいて見なければその違いは分からないが、色に関しては遠かろうと、ぱっと見で、視覚を通して直接脳に働きかけ、写真そのものの印象を作り出す。
色域、ダイナミックレンジなど、色を数字的に表現する方法はあるが、実際どう見えるかは見る人の主観の世界。
単純に色域が広ければ、はたまたダイナミックレンジが広ければ、写真の色が印象的に、より美しくなるわけでもないようだし。
十人十色、色の見え方も感じ方も皆違う、写真の印象、人それぞれに見え方は違っていてもおかしく無いだろう。
最近のカメラのトレンド、画質の面で優先されるのは画素数と高感度性能。
「IS25600まで美しく撮れます!」とか、フィルムの時代には考えられないほどの超高感度があたりまえになっている。
カタログにもしっかりと表現される内容、スマホですら高感度で撮れる昨今、わざわざ写真を撮るために購入するカメラ、スマホよりも感度が低ければ、だれも買う気にもなれないだろう。
昔のカメラの発色と、今のカメラの発色を見比べると、そんな高感度を出すために、何かしら発色、色のリアリティが犠牲になっているのでは無いか?
昔と今、写真の色の変化から、そんな事を疑ってしまうのだ。
最近のカメラの発色
最近のカメラの色、どうも薄くリアリティに欠けるように管理人は感じるのだ。
何かしらパステル調。
14ビットRawで撮ろうと、彩度やトーンカーブをいじっても、パステル調が強調されより不自然になってしまう。
もともとの色情報が欠けているように見えてしまう。
最近はレンズメーカーのカタログなんかにも、そんな不自然に彩度の高いパステル調の作例写真が掲載されているのをいくつかみかける。
そういった色がもしかしたら流行かもしれないが、管理人はどうも好きになれない。
それと比べて、二昔のカメラ、例えば一眼デジカメとして爆売れしたニコンD70(2004年3月発売)でJpegで撮影した写真(上写真参照)で、トーンカーブと彩度をちょっといじるだけで画像は濃密な立体感のある発色になるのだ。
最近のカメラだと、どうも上のライオンのような色が出ない。
CCDセンサーからCMOSセンサーへの変化で色も変わると聞くが、なにか、それ以上に色を変える要素があると思っていしまう。
最近のカメラと、昔のカメラを比べると、大げさかもしれないが水彩画と油絵ぐらい発色が違うと感じる事がある。
最近のものは彩度を上げるとパステル調、何かしら薄い水彩画のような発色なのだ。
どうも不自然になるので彩度はあまり上げられない。
補色成分、が非常に乏しいのだろう。
これは14ビットローで撮ろうと、元の色情報が乏しいのかあまり変わらない。
センサーの高感度化について自分なりに妄想してみた
最近のほとんどのカメラは、画素数が違えど、ほとんどは、単層ベイヤー配列のシーモスセンサー。
色を出すために、光の三原色、赤Red、緑Green、青Blue のフィルターが、センサー表面にベイヤー配列で規則的に並んでいる。
画素数も、とことん高くなり、画素ピッチも非常に小さくなっている昨今。
ただでさえ高感度は出しにくい条件。
光を無駄にしないよう、裏面照射やら、なんやら、既にいろいろな工夫がされている。
さらに感度を上げたい!
そんな時、普通に素人が思いつく簡単な方法、それはフィルターの透過率を上げる事、すなわち色を薄くする事だ!
という事で、感度を上げるため、RGBフィルターの色を薄くして、より透過率を上げているんじゃないかな?と妄想した
最近のセンサーRGBフィルターの色の妄想図
昔 最近 未来
赤R → →
緑G → →
青B → →
上の図、右にいくほど色が薄くなる。
このようにすれば確かに透過率は上がり、感度が上がりそうだ。
さらに、今風のパステル調の色になる気もする。
昔のデジカメのリアルな色と、最近のパステルの色、いろいろとつじつまが合うな。
フィルターの色が薄くなると、別の色成分も混ざってしまう。そんなのでうまくいくか?
色の薄さはエンジンで処理てか。
もしかしたら、色の解像が悪いからパステル調になるのかな?
R赤の部分に不必要なG緑、B青成分が混ざっている。だから色が出ない。
感じ的にも、最近のカメラで撮影した写真の色、上の図に近いように感じる。
まんざら実際にそうなのかもしれない。
妄想はここら辺までにして。
印象的な色は出なくても、新しいカメラ、微妙なトーンや諧調は非常に細やかに出てくれる。やはり新しいカメラはスゲーと思うのだが、昔の印象的な色は出ないのだ。
こんな事を妄想しながら、下に曇り空で撮った動物の写真、カメラ別に発色を見比べてみよう。
妄想は続く。
ニコンD70 APS CCD 600万画素
D70が発売された2004年当時はまだ、ポジフィルムがバリバリに使われていた時代。
ポジフィルムで美しく撮れるのはせいぜい感度ISO200ぐらいまで。ベルビア100とか、プロビア100の2倍増感でのISO200。
プロビア400とかあったけど、値段が高いにもかかわらず粒子は粗く、色も出ず普段使い出来ない荒い画質だった。
だから、当時としてはISO400あれば十分、何も文句は無かった。
何より、「フィルムを買わなくていい!現像代がかからない!」それだけで脅威だったのだ。
手間も、フィルムを買って、現像所に行って現像に出して、待って、また現像所に行って写真を受け取る。そんな手間もいらないのだ!
撮り手側としては願ったりかなったり。
カメラの作り手も、超高感度などよりも、いかにポジフィルムのような美しい色を出すか!そんな事を目指して色作りをしていたのだと推測出切る。
ちなみにニコン、D70はAPS-CサイズのCCD、600万画素。
上のライオンの発色、読者の方はどう見られるだろう?
管理人には、より自然というか、力強い色の印象を受けるのだ。
質感と立体感があって、色は飛びぬけて印象的だ。
D70カメラとしての性能はというと、ペンタプリズムを使わずペンタミラー、ファイダーは見やすいとはいえず、モニターも非常に小さくピントの確認するのも難しい代物。
それでいてオートフォーカスもしょぼしょぼ。
被写体をしっかりと撮らえるのは、なかなか難しい。
それでいながら、電子シャッターをおりまぜ、シンクロ1/500秒だったりとプロ機を凌ぐ性能だったり。ミラーは、フルサイズのものを使用していた。
一眼デジカメ市場のシェア争い、キャノンに負けじと急いで作った感を強く感じるカメラだ。
D70は今でも手元にあるが、CFカードが読めなくなってしまって今は使えない。
プラスチックボディ、ペンタミラー、カメラとしてはしょぼしょぼ、しょっちゅう調子が悪くなったりしていた。
一度日本で修理したのだが・・・
D200
D70の次に管理人の使用したカメラはD200、APS-CサイズのCCD。
発売日は2005年12月、D70発売から1年8ヶ月後の発売。
600万画素だった画素数は1000万画素となった。
地獄谷のニホンザル
使い始めの頃はD70よりも色が悪いと思っていたD200。
でも、今見返してみると、何のことは無い濃密で自然な色だという事が良く分かる。
これがきっとCCDの色なのだろう。
高感度も特にこだわらず、色の美しさにこだわっていたと妄想される。
上の写真、撮影感度はISO200。
このカメラも高感度性能はせいぜいISO640ぐらいだろうか。
今のカメラと比べると高感度は弱かった。
D70の弱弱しいプラスチックボディから、しっかりとしたダイキャストボディに、ファインダーもちゃんとガラスプリズムを使ったもの。
調子悪くなる事はほとんど無く、バリバリ、撮影の仕事で活躍してくれた。
不具合は一度、撮影中シャッターを切った瞬間に電池蓋が開き、バッテリーが落下、それ以降シャッターの調子がおかしくなった事がある。
当時はバッテリーストッパーが付いていなかった。
その後のニコンの一眼カメラにはバッテリーにストッパーが取り付けられ、トラブルを未然に防ぐ工夫がされた。
D200は今でも使える状態、上のような色が懐かしくなったりして、たまに使う。
D200はシャドーノイズが多く、電池の消耗も激しかったので星の写真には向いかなかった。
その点、シャドーノイズ、電池の持ちの点では古いD70の方が優れていたりと、一筋縄に行かないのがデジタル一眼カメラ初期の進化だった。
D3
そして、管理人が次に使用したのはフルサイズD3(2007年11月発売)
1200万画素、CMOSセンサー。
ニコン初のフルサイズデジタル、常用ISO感度ISO6400と謳われて発売された。
当時、ISO6400というのは脅威の高感度だと感じていたものだ。
実際個人的に常用出来るといえるのは、ISO1250ぐらいな気がする。
色が変わったD3、高感度のパイオニア?
D70やD200と比べると、発色が大きく変わったと感じた。
センサーが、CMOSになって変わったのか、それとも高感度を出すために変わったのか。
D3けっこう黄色く出るのだ。
色温度も合ってないんじゃないのとかも感じるほど暖色。
上の写真、彩度やトーンをいじってもD70で撮ったのライオンのような深みのある色が作れないのだ。
画素ピッチ的には若干D70よりも大きいはず。
初めてのニコン、フルサイズデジタル、管理人自身も初めて使うフルサイズデジタル。
クロップされていない、35mmフィルムと同じ感覚で撮影出来るので、撮影がより楽しくなった。
一昔前のマニュアルレンズとのマッチングが非常にいいカメラだと感じる。
今でも子供を撮る時、時々使う。
それにしても、D70とD200と比べると、発色は大きく変わってしまった。
カタログにもCMOSセンサーを使うようになって、CCDとは違う発色をする事が謳われていたが、なぜなのだろうか?
D800E
2012年2月発売、
発売と同時に管理人としては珍しく新品で購入し、今でも使っている。
管理人も、たまにはカメラメーカーに貢献する事もあるのだ!
3600万画素、フルサイズCMOSセンサー。
D800Eは、D3よりも自然な発色が出やすくなったが、色のリアリティーの点では、CCDセンサーの最初の2台、D70 、D200にはかなわないかな?
やはり見比べると、葉っぱや動物の毛など自然物の質感、立体感では先の2台にはかなわない気がする。
独特の抜けの悪さ、と表現できるかな?
CMOSの特性なのだな、きっと。
並べて比べてみると、今風の色?
3台のCMOSセンサーを使ったカメラの発色は似通った感じがする。
D850
管理人の使うカメラの中で最も新しいカメラ、画素数は4500万画素。
裏面照射を使ったセンサー、感度25600までそれなりに見れる画像で撮れるので驚く。
しかしながら、低感度時のノイズはD800Eと比べて、大きく粗く感じるのだ。
特にシャドー部。
そんなカメラで撮ったのが下の写真。
D800Eよりも色の再現性は落ちた気がする。
拡大しなければきれいに見えるが、ピクセル等倍に拡大してみると、特にシャドー部ガサガサした感じになる。
そんなガサガサ感を消すためのノイズ除去、今度はのっぺりしてしまう。
何のための高画素だか分からなくなってしまう事もある。
等倍でD800Eと見比べると、D800Eの方が画像処理をされていない素直な感じでより自然。
低感度でも、D800Eのシャドー部の特性は、D850を凌ぐものがある。
天体などもD800Eの方が、シャドーからハイライトまでより粘り強い画像。
相当な強調処理をしても破門しづらい。
階調飛びも少なく自然なノイズ、特にノイズ除去処理しなくても気にならないのだ。
諧調飛びノイズのあるD850は、天体などの強調処理にはあまり向かない。
それも、高画素、高感度化の弊害なのだろうか?
比べてみると分かるのだが、カメラが新しくなるほど、色の印象が落ちるていくような、そんな気がしてならないのだ。
ダイナミックレンジが広がり、高感度特性も上がっているのだが。
もしかしたら、それが印象的な色が出にくい原因なのかもしれないな。
昔は表現を変えるためにフィルムを変えていた、今は、カメラを変えて撮る、そんな感じがする。
印象的な色といっても、管理人の独断と偏見ですが。
という事で、今回はここら辺で。
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