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Photographer Takashi Iwamoto Blog

ブログ | アフリカ フォトグラファー 岩本貴志|ドキュメンタリー ビデオ / 写真 撮影

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執筆者の写真岩本貴志

東京、井の頭公園のカイツブリ君たちの姿が、滋賀県の大学、博物館で展示、紹介されました

更新日:2023年6月17日


カイツブリ、早く巣で休みたいよ!

俺たちの事が紹介されただって?



この記事を書いているのは、ナイロビ在住の自然、野生動物好きのカメラマン。

今回は、井の頭公園で撮った写真を使ってカイツブリの事が、滋賀県県立大学と多賀町立博物館で展示紹介されたのでご紹介します。


今から6年前の2017年から2018年にかけての日本帰国中、管理人は井の頭公園のカイツブリを追いかけました。公園の池の岸辺から彼らの繁殖の様子が丸見えなので、思う存分観察、写真や動画を撮影しました。


カイツブリの撮影は、多少動画でも行なったので、そちらの動画はまとめてYouTubeにアップしてあります。


ご興味のある方は、是非ご覧になってみてください。

どれも、試練の動画ばかりですが・・・(冷や汗)。


写真の方は、ブログ写真ギャラリーにまとめて見られるようにしてありますので、こちらもぜひどうぞ。


 



滋賀県立大学、そして多賀町立博物館で、カイツブリの事が紹介された!


そんな管理人の撮影した写真を使って、カイツブリの事がミニ展示というかたちで、紹介展示された。


こういう事は前もって、ブログで取り上げるべきだろ!といわれて然るべきですが。

「ごもっともで、大変失礼致しました!」


まずは5月22日〜6月4日までの2週間、滋賀県立大学の大学構内での展示された。



カイツブリ、身に展示の様子

写真提供:滋賀県立大学仙石様




管理人の撮った井の頭公園のカイツブリはこちらのパネルに使ってもらった。


カイツブリは合計3枚のパネルで紹介され、管理人の撮った写真を使ったパネルはこの一枚。



展示写真の手前にはなかなか凝った、カイツブリの生態を表したデコレーション。


浮き巣と、そこで卵を温めるているのかヒナを抱いているカイツブリ、そして獲物を狙って潜るカイツブリ。



それぞれコミカルでなかなかいい味出してますね!

巣の上にいるカイツブリの目玉は、お互いが相棒を見つめあってるようで、つがいの絆を感じる。


水中の1羽、狩りに集中していないように見える。

この池には魚はいないのかな?魚がいないから集中していないのだな、きっと・・・、それとも相棒が気になって集中出来ないのかな?


デフォルメもいい感じで効いていますね!特に水中を泳ぐカイツブリ、立体感もあっていいな。


手作りの良さを感じますね、デジタルばかりの今だからこそ、その良さをより強く感じるのかな?


実物を見ていないけれど、写真を見ての管理人の感想。




大学構内での展示が終わり、今は多賀町立博物館で展示されているそうだ。



6月5日から多賀町立博物館で展示され、期間は2週間と聞いているので、このブログをアップした頃は、まだ展示されているはず。という事で現在進行形。



今回写真使用を依頼されたのは滋賀県立大学の環境科学部環境生態学科の学生さん、ご丁寧にカイツブリの写真提供をメールで依頼されたので、快く承諾した。


カイツブリの生態を紹介してくれて、管理人は嬉しく感じるのでした。



滋賀県といえば琵琶湖、カイツブリはたくさん生息しているんだろうな、琵琶湖のカイツブリはどんな性格なのかな?




野生が輝き続ける理由


井の頭公園のカイツブリを追いかけて思ったのは、繁殖を成功させるのは一筋縄でないという事。

全ての野生動物にいえる事か。


水面をスイスイ泳ぐアオダイショウ

水面をスイスイ泳ぐアオダイショウ



繁殖するカイツブリの周りには、カメや、鵜、ゴイサギやヘビ、そしてカラスや猛禽などなど、小さく無防備なヒナはこやつら外敵に常に狙われている。

狙っているほうも生きるため、食べるため、そして子供達、子孫のための命がけの攻防。



心もとない水草で出来たカイツブリの浮き巣

雨が降るとすぐに沈んでしまう巣



脅威は外敵だけではない。

ヒナにとっての命綱の浮き巣は、雨による水位の上昇などによる崩壊や、流されてしまう危機に常に隣り合わせ。


さらにはカイツブリのお隣さんとの縄張りをめぐっての争いもなかなか熾烈。

直接は見ていないが、お隣さんの親鳥によるヒナの攻撃を見たという報告も耳にした。


繁殖を成功させるのは、とってもとっても大変な事だと、見ていて常々、強ーく感じるのだ。



一つがいが生涯2羽のヒナを成熟させれば、自然界でのカイツブリの数は増えも減りもせず、バランスが取れるというのは周知の事実。


逆に、全てのカイツブリが上手く親鳥になって繁殖を続ければ、世の中はすぐにカイツブリで溢れかえってしまうのだ。


今年繁殖に失敗しても、来年失敗しても、その次の年に繁殖を成功させればいいのだ。

生涯に2羽がバランスライン。失敗を重ねる度に知恵も付き、繁殖の成功確率も上がっていく。

なかには失敗ばかりするものもいれば、ほとんど失敗しないつがいもいるだろう。


そう考えると、今こうやって生き延びて繁殖にこぎつけた、つがいの2羽はそんな選りすぐり。

そんな選りすぐりのカイツブリを育てあげたその親鳥もまた選りすぐり。

そんな事がずっと繰り返し続いてきたのだ。


実際繁殖を行なっている全ての生き物、いまを生きる全ての生き物は、全ての難関を乗り越えてきた生態系を形作るエリート集団だという事だ。


エリートによって作られる生物界、その野生の輝きの秘密、魅力はそんなところにもあるのだな。




ケニアにもいるカイツブリ


このカイツブリはケニアにもいるけれど、警戒心が強く日本の公園にいるカイツブリのように近寄らせてはくれないのだ。


日本を最後に発って5年が経過するけれど、井の頭公園のカイツブリ君たち元気でやってるかな?


とっても気になるな。



小さな羽を広げるカイツブリ幼鳥

また、日本に帰ってきたら俺たちの事を撮ってくれよ!



はいはい、もちろん!

日本のカイツブリ君たち、こちらこそよろしく!




今回お世話になった学生さん、境科学部環境生態学科という事は、是非是非アフリカ、サバンナの野生動物の生態を観ていただきたいですな。



カイツブリ君たちもそう思わないか?


「ピュ、キュ、キュ、キュ、キュキュキュキュキュ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!」

このブログを書いている管理人が始めてアフリカを訪れたのはまだ20歳の頃。

アフリカの大地のそのスケール雄大さには度肝を抜かれた。


そしてアフリカの雄大さに長年浸る事によって、日本の繊細さ美しさ、かけがえのなさを身にしみて感じるようになったのである。




おわり


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