夕日を眺めるライオン、こんな景色が見られるナイロビはやはり魅力的だ
長年アフリカに住むが、その中でもナイロビの魅力は特に格別かと思う。
ナイロビはケニア共和国の首都、人口350万人が生活する。
赤道に近いにもかかわらず標高が1700mと高いので、年中気候は快適。
1年中ほぼ毎日がサイクリング日和。
最近は高層ビル、マンションが数多く建設され、ショッピングモールも数多く出来ている。管理人の住み始めた20年前の街並みと比べると一変した。
そんな都市化が進行する中、2023年今現在でも、ナイロビには野生の状態でライオン他、野生動物が生息する。
ライオンの他にも、ヒョウやチーターも、野生の状態で生息しているのだ。
その他の草食獣たちも、サイ、シマウマ、キリンなどなど、ゾウを除いた野生動物の多くが生息している。
野生動物が生息するのは国立公園の中、都心からたった数キロ離れた場所にこのナイロビ国立公園が横たわる。
広さは117平方キロ、数字だと分かりにくいので、東京都の地図に重ね合わせてみると、大田区(60.8平方キロ)と世田谷区(58平方キロ)を合わせた広さにほぼ匹敵する。
形的にもちょっと似ている。
東京の区と比べると大きいのだな。でも、アフリカに長く住んでいてスケール感が変わってしまっている管理人。
タンザニアのセレンゲッティ国立公園なんかと比べると、ナイロビ国立公園はすごく小さい、個人的アフリカ軸見解で考えると、東京の人口密集地帯は究極の密度と繊細さで作られた巨大ジオラマのように感じる。
セレンゲティ国立公園は四国よりちと狭い、ンゴロンゴロクレーターとその周囲に広がるエコシステムを合わせるとそのサイズはまだまだ大きくなる。
アフリカは、草原の広さなど、日本と比べるとスケールが桁違いだ。
日本も海の広さで言ったらそのスケールは半端ないのだが。
そんな野生動物の生息する大地の桁違いのスケールに魅了され、管理人はアフリカに移り住んだともいえる。
頼りになる相棒ランクル75型
この国立公園ゲートは自宅から5キロと離れていないところに位置する。なんだか、カイツブリの観察に行っていた井の頭公園よりも近いではないか。当時は自転車ですっ飛ばして通っていた。
最近バイパス道が建設されたので、ナイロビの自宅から非常にアクセスしやすくなったのだ。
それはともかく、
上が91年製、75型ランクル、トゥループキャリア、管理人が20年以上一緒に寄り添う相棒。今回サファリは、妻と子供3人と共に行なった。
今でもバイアスチューブタイヤをこだわって履いている、板バネとバイアスタイヤ、しっかりとした剛性のあるラダーフレームボディ、悪路を走る感触がたまらない。
悪路を乗り越える感触も今時の車とは全く違う。
子供の頃、よく父に連れられてトラック(3トン)の助手席に乗っていた、それが原因か管理人にとって乗り心地のいい車はトラックの感触となってしまったようだ。
乗用車のふわふわした感触はどうも好きになれない、
そんな普通でない管理人、変態ですね。
そこらへんはランクルネタで話すとして、
久々に書く今回のブログ、ナイロビ国立公園に生息する野生動物たちを観光客の視点で紹介する事にする。
このサファリは昨年2022年12月に行なったもの。
ナイロビ国立公園のメインゲートを入るとうっそうとした森が広がる。
森の猛禽の王者、カンムリクマタカもこの森でよく目にする。
その他にもエボシクマタカ他、多くの猛禽類が見られる。
森を進んでいくと、徐々に高度を下げ視界が開けていき、下りきると広大な草原が広がる。
草原と森の境目にナゴロモン・ダムというけっこう大きなダムがある。
こういったダムが公園内にはいくつも点在する。
ナゴロモンダム
野生動物たちののどを潤すために無くてはならない水場となっている。
ここ1ヶ月以上雨が降っていないナイロビ、草原は乾き、水場の重要性は非常に増している事だろう。
カバとワニは大抵このダムに行くと見かける。
日中は水の中でのんびりと過ごすカバ君たち
カバ君たちは日中のほとんどを水の中で過ごす。
日が暮れるころに地上に出てきて食事に草を食べる。
水場には入れ替わり立ち代りで、野生動物たちがのどを潤すためにやって来る。
時刻表があるかのように、順番にやって来る。
実際は距離をとってタイミングを取っているように見える。
ハーテビーストが水を飲みにダムにやって来た
まず、出迎えてくれたのはハーテビーストの20頭ほどの群れ。
水を飲みにダムへとやって来たところ。
ナイルモニター太陽に熱せられた岩の上で日光浴
こちらは湖畔や、川辺などの水辺でよく見かけるナイルモニター、とっても大きなトカゲ。
体長は軽く1メートルを超える。
体の割には獲物はカエルや小さな昆虫、タニシ、カニなどを食べているのを見かける。
水辺には多くの野鳥も見かける。
公園は北西のメインゲート側の標高が1780メートルと高く、南東へ向け標高を下げ、南東端のチーターゲート(現在閉鎖)が標高が1510メートルと最も低い。
端から端、メインゲートからチーターゲートまでの距離はおよそ23キロ。
北西端の標高の高い側には森が広がるが、すぐに草原となり南東側に標高を下げるほどに乾より燥した草原になっていく。公園内を流れる川の周辺には細長く森が広がる。
森から、草原、水辺とバラエティーに富んだ植生で、野鳥の種類もとても多く見られる。
その昔、鳥好きの仲間たちと一緒に朝から夕方ゲートが閉まるまで鳥見のツアーをした事があるのだが、その日一日だけで144種類を数えた。
森に住む鳥、草原にすむ鳥、水辺にすむ鳥、潅木林にすむ鳥と、バラエティーが豊富だ。
水を飲みに来たサイを後ろにヘラサギが舞う
上の写真はヘラサギ、名前にはサギと付いているが、日本では見られないといっていいのかな?トキの一種。ナイロビでは普通に何種類ものトキの仲間が見られる。
ヘラサギという名の通り、くちばしは平べったくスプーンの形をしている。
ナイロビ国立公園に行く機会があれば、このナゴロモンダムでしばらく止まって、野生動物や野鳥を観察する事をオススメする。
水辺を後に場所を移動する
草原の中にはいく本の小川が流れている。
乾期になると水が流れず、水溜りになるものばかりだが、周囲には細長い森が広がる。
そんな川辺で見かけたのがクロサイ。
クロサイの親子が車の存在に気が付かず近づいてきた
こちらはクロサイ、絶滅が危惧されているサイであるが、現在ケニアでは繁殖も順調に進んでいて、ナイロビ国立公園内だけでも生息数は100を越えているという。
シロサイは確かその半分ぐらいと聞く。
クロサイは藪の枝葉をつまみ食いするので、生息場所は藪の中、なかなか姿を現さない。
公園を走っていて、草原でよく目にするサイはシロサイがほとんど、草原に生息するシロサイは数的にはナイロビ国立公園内には少ないが、開けた場所に生息するのでよく目にする。
目が悪く、周囲の様子は視覚よりも嗅覚で判断していると聞く。
上の写真は、クロサイが遠くからこちらに向かって歩いてくるのを見かけ、車を止め待っていると、車の存在に気がつかずにかなりの距離まで近づいてきた。
車に近づくと流石に匂いがしたのか、気配を感じたのか、こちらの存在に気がついたようだ。しばらく警戒した後、小走りで去って行った。
背後には子サイの姿。
母親サイの胸元を見ると大きな切り傷の痕、仲間との争いか、子供を守るためライオンと争った痕なのか。
生活は楽なものではないと物語っている。
こういった脅威を生き残ってこそ輝く野生の姿、動物園の動物たち、体に傷がなくとも、体から放たれるオーラ、輝きをまったく感じない。
シロサイ、草原の草を食べるのに適した口の形をしている
上がシロサイ、草原で草を食むのに適した口の形をしている。
上のクロサイの口の形と見比べるとその形の違いは一目瞭然、クロサイは尖っていて、藪の枝先の葉をつまみ食いするのに適した形になっている。
さらには頭の位置、エサの場所に最適化している。シロサイは地面、クロサイは肩の高さぐらい、かな。
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とりあえず、今日は遅くなってしまったので次回のブログにつづきを書いていく事にします。
今回書いた記事も加筆修正し、写真も付け足していく予定なので、また覗いてみて下さい。
つづく
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