わが家にはヤマハ製の電子ピアノがある。
もともと楽器とは縁もゆかりもなかった管理人、数年前子供のために購入したキーボードがきっかけで、それ以来ずっとはまっている。
なんといっても弾いても弾いても無料!そして、弾けば弾くほどに上手くなる!
レッスンの先生はYouTubeさん。
お金が全くかからない。
やればやるほど磨かれる、管理人がはまりやすいパターン。
物質的、資本主義社会には何も貢献しないパターンでもあるかな?
YouTube上には、いろいろ教えてくれる動画が上がっているのでそれを参考に練習している。参考資料も無料という事。
無料で見られるYouTubeピアノレッスンでも、有料級のレッスンがいつでも受けられるのだ。
それで食べている人たちは大変だなーと思ったり、今はユーチューブ広告収入なのだろうきっと。時代に合わせれ、レッスンの仕方もまた様変わりしているようだ。
でも、当然の事ながらマンツーマンで学べるに越した事は無いのだ。
変なミス、癖を練習で余計に塗り固め、余計に下手になったり、最短で上達するにはやはりレッスンを受けるのがいいのは間違いない。
変な癖、直すのはとっても大変なのだ。
ゴルフにもいえるな。
そんな電子ピアノ、最近、鍵盤の1個が時々戻らなくなった。
ネットで調べれば、ほとんどの事が分かってしまう昨今。
当然、同様の症状で困っている人、直した人をインターネットで探してみた。
鍵盤の1個が戻らなくなってしまった
今回のブログでは、戻らなくなった電子ピアノの分解、修理を行なって最終的には鍵盤が戻るようになったので、直るまで行なった作業について書いていく。
ちなみにこのブログの著者は、長年ケニアをベースに活動しているカメラマンです。
当然ですが、全ての作業は参考までに、ご自分で作業をなされたい方は自己責任でよろしくお願いします。
保障期間内であれば、まっすぐメーカーへ。
使用している電子ピアノはヤマハ P60 2003年のモデル。
これが新しいのか古いのか、知らない分野なのでイメージが湧かない。
鍵盤が88あって、ピアノの音が鳴ればそれでいいのだ。
中古のピアノショップに行くと、100年以上前のピアノがあったりするので、それと比べるとかなり新しい。
ケニア、ナイロビの中のピアノ中古ショップ。
最近行ったら新しいものばかりになっていた。
ニコンの一眼デジカメで言えば、400万がそのD2H、「んー!」電子機器の世界だと古いな!!!
とりあえずは分解
電子ピアノの底面周囲には、ビスがいくつも並んでいる。
このネジを外せば、上カバーも外せるだろうと、寝転がってネジを外すと案の定カバーは外れた。
付属のスピーカーは小さく、お世辞にも立派だとはいえないが、
フエルト等使用しての、ピアノ全体の密閉防音性、かなりしっかり対策されている。
密閉された箱になり、小さなスピーカーでもそれなりにいい音がするわけだ。
上蓋が外れた電子ピアノ
さて、鍵盤はどう外すのだろう?
インターネットを探しても、鍵盤の外し方をはっきりと書いてある記事がなかなか見当たらない。
文章では見つけたのだが、どうもよく理解できない。
写真付きだと分かりやすいのだけれど。
とりあえず鍵盤の外し方が目下分からないので、鍵盤を外さないで出来る事を試してみる。
グリススプレー、リチウムグリスだけどプラスチックにダメージを与えないだろうか?
ここぞという場所を、構造が見れる端の鍵盤でシュミレート、練習してから、ここだ!とスプレーした。
この接地部を、目掛けてスプレー、見えるところで練習
これで直れば万々歳であるが。
スプレー後、多少は鍵盤が戻りやすくなった、でも症状は完全には治らず、このまま、カバーを戻してしまえというわけにはならなかった。
ハテハテ、鍵盤はどうすれば外せるのかな?
さらにネットでいろいろ調べてみて、何とか理解出来た。
文章読解はなかなか苦手の管理人。
写真で教えて欲しいとつくづく思う。
という事で、次回ヤマハ電子ピアノの鍵盤を外そうと試みる管理人のような人のために、すぐに理解できる写真を掲載。
管理人もこんな写真が見れればすぐに理解出来て助かったのだ。
こんな感じで、鍵盤と鍵盤の間に薄くて硬いものを押し込むと、ストッパーが外れ鍵盤が飛び出てくる。
これが分かると、非常に効率的に鍵盤の付け外しが出来るようになる。
とっても簡単。
上のBの左側の小さな△印、これが外すための目印
押し込む部分はちゃんとサービスマン用に目印が振られている。
ここをピンポイントで、ちょこっと押してやると鍵盤が飛び出てくる。
電化製品などを分解すると、けっこう分かりやすく、「外すべきネジはここだよ!」目印が振ってあったりするのだが、このピアノも例に漏れず。
さて、鍵盤のダメージは?
取り外した、戻らなくなっていた鍵盤
低音側の同じマークの普通に戻る鍵盤と並べ、物理的ダメージが無いか比べてみた。
見た感じダメージは無さそうだ
ネット情報だと、写真の部品上部分が欠けたりしてバランスが崩れて戻らなくなるとか。
管理人が使っていたの電子ピアノの戻らなくなった鍵盤は、欠けたり、割れたりのダメージは全く見当たらず。
原因はグリースの固着?
ダメージが無いとして疑われるのは、グリスの固着なのだろうか。
という事で、グリスを塗りなおす事にした。
古いグリスは綿棒などでぬぐい、新たにプラスチックにダメージが少ないシリコングリスを塗布した。
タミヤの模型工作セットに付属してくるのがシリコングリス。
初めてグリスに親しんだのは、小学3年生の時の模型工作、作って遊んだリモコン3チャンネル、タミヤ、楽しい工作シリーズ、ショベルドーザー(現役タミヤ商品)。それ以来、プラスチックにはシリコングリスがいいと思っている。
使用したのは、ニコン防水カメラに付属していたシリコングリス。
防水用だけど大丈夫だろう!?。
防水用と、潤滑用は違うかもしれないが、とりあえず、大丈夫でしょ!
ピアノ本体側との接触部分にグリスを塗っていく
ついでに本体側接点にも塗布
接点全てにシリコングリスの塗布完了
鍵盤を戻すのもワンタッチ、鍵盤を元の場所に軽く押し込むだけ。カチッ!という音と共に固定され、弾ける状態になる。
後は蓋を戻すだけ。
グリスを塗り終え、鍵盤を元の場所に戻すと、鍵盤は元に戻るようになっていた。
他の鍵盤と比べると、若干動きが遅いような気がするが、とりあえずは問題なし。
蓋を閉じて作業終了。
蓋を閉じる時にはケーブル類を挟んでしまわないように注意!
底のビスを1本ずつ閉めていく。
閉めるめる順番は、念を入れてシリンダーヘッドを締め付ける順で行なった。
念の入れすぎ?
作動が少し鈍かったので、後に、低音側の同型の鍵盤と入れ替えた。
入れ替え後、低音側とともに完璧にスムーズに動くようになった。
鍵盤だけでなく、鍵盤と受け側との相性もあるようだ。
これで修理完了!?・・・では無かった!
電源をONにすると、音はなるのだが、電源ランプの赤いLEDが点灯しない。
ヤバヤバヤバ、、、、、
即効で電源を切る。
また何かしでかしたな。
こんな時は、ダメージをこれ以上広げないために原因が分かるまで元電源を切るのが非常に重要!
一つ考えられる事は、ピアノ本体と、カバーを結ぶケーブル類の断線。
取り外した上ブタは、めんどくさがって近くにあった、小さなスツールに乗せて作業。
作業中に落としてしまい、いったん宙ぶらりんになった。
思い返すとその時にいくつかのケーブルが断線したとすぐに思い当たった。
怖い物見たく無さで、大丈夫だろう!とそっと戻しただけ。
その時、断線したという現実を見さえしなければ、線は断線した状態と、断線していない状態で共存するという、シュレーディンガーの猫の原理が成り立つのでは?
いわゆる確認しなければ、断線していない可能性の状態が長く続く???
とか何とかと、テストもせずに蓋を戻してしまった。
蓋を開けてみると予想は的中。
断線箇所
やっぱり断線している!
作業中の整理整頓をおろそかにすると、結局こういったトラブルに結びつく事に。
トホホ、、、、
幸いケーブルの色は同じだが、方向は分かる状態
元通りに戻すしかないな。
こういった予想外のトラブルが発生した時最も重要なのは、焦って作業を続けず、ゆっくりとコーヒーを飲む事。
焦って作業を続けてもろくな事は無いのだ。
一旦心を落ち着かせて、作業の作戦を練るのがいちばん。
小学生の頃からの、苦い経験の数々、焦って作業を続けると、しっぱい地獄のどつぼにはまり込んでしまうのだ。
幸い、小さなケーブルを受ける部品は取り外しが出来た。
取り外せれば作業は非常に楽に確実に行なう事が出来る。
よく見ると、金属部品が皮膜を切って、ケーブルと接触するようになっている。
どうやって戻すの?と一旦迷ったが、コーヒーを飲む事によって、皮膜ごと押し込めばいいじゃんとすぐにひらめいた。
あせって作業するとそんな事も思いつかなかったりする。
構造的に皮膜が付いたままケーブルを押し込めば良さそうだ。
犠牲になったケーブルの残骸を極小マイナスドライバーで一個ずつ取り除く。
ケーブルを押し込んだ
全ケーブルを部品に押し込んだ
全ケーブルを1本ずつ所定の場所に押し込んだ。
さて、皮膜ははがれてケーブルは接点に接触しているだろうか?
テストのしようも無さそうだし、通電させるしか無さそうだ。
きっと大丈夫だろう!そう思い聞かせる
ケーブルを元の場所にはめ込み電源接続。
そして、スイッチをオンにする。
こういった作業の後、通電させるのは非常に緊張する。
今回は蓋を閉めずに通電テスト。
ちょっとは学習した管理人。
電源をオンにすると、電源ランプは点灯。
とりあえずは問題無さそうだ。
鍵盤をたたくとちゃんと音もする。
さて、デモ音源は?
50曲内蔵されているデモ音源はちゃんとプレーされ、リバーブや、音種など音の設定も全て問題なし。
ホッと胸をなでおろし、体中の緊張はほぐれ、体は一気にリラックスモードに。
ゆっくりと底に潜り、上ブタをビスで固定していく。
無事、作業終了!
結局、後半の作業は余計で、慎重に作業を進めていれば行う必要の無かった作業。
ま、終わりよければ全て良し!
そのうち管理人のへたくそな演奏をブログで公開してみるかな。
ちなみにベートーベンの「エリーゼのために」と、モーツアルトの「トルコ行進曲」、ドビュッシーの「月の光」を練習している。
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