昨年夏に見られたネオワイズ彗星以来の彗星の撮影。
今回も家の窓からの手抜き撮影。
ダメじゃん。
家族がいると、自由はなかなか利かないものだ。
さて、レナード彗星いつどこに見られるのか。
大体の位置はネットで分かるが、やはりしっかりとどんな軌道を描いてどこを通っていくのか知りたい。
ということで、ウィキペディアから引っ張ってきた軌道データーを天文シュミレーションソフトに入れ込んだ。
以前もご紹介したステラナビゲーター95。
1995年といえば、今から26年前となる。ちゃんとした正規品で、当時はブックガーデン、今はつたやで購入したもので、ずっと使っている。
古いものなので、グラフィックはしょぼいが、別にきれいなグラフィックはいらないのだ。
重要なのはネットにつないだりせず、何でも出来るという事。
きれいなグラフィックスも基本的には子供だまし、ある意味子供の絵本と一緒かな。
必要な情報が得られればそれで十分。
とかいって、新しくしない理由を自分に言い聞かせるのだ。
古いソフト、ウインドウズ95の時代のソフトだ。
XPモードを使うと使用出来る。
さて、データを入れてみる、
近日点通過日、近日点距離、離心率、近日点引数、昇交点黄径、軌道傾斜角、などなど
いくつか意味が分からないものもあるが、とりあえず数字を記入するだけ。
分からないものは後でゆっくりと調べる事にする。
軌道要素を記入し終わると、彗星が画面に現われた。
前回同様、何とか、窓から見える場所だ。前回よりもかなり左側に見える事になる。
ステラナビゲーター95に、彗星の軌道データを記入
画面左に表示されたレナード彗星、
ステラナビゲーター、天体写真にはとても便利なソフトだ。
今はアプリというのかな。
ソフトと呼ばれていた時代のアプリは、ソフトと呼ぶべきかな。
どうでもいいか、そんなもん。
太陽系の位置関係上どんなものか、こんな表示も出来る。
惑星と水星の位置関係
上の写真の位置関係、真ん中右に太陽、地球は左下。
レナード彗星の軌道は画面、上左からやってきて、右のほうに去っていくようだ。
撮影をしたときの位置関係。
軌道傾斜角132度と90度を越えている、という事は、惑星たちの公転軌道と逆方向に軌道を描くという事のようだ。
上の写真だと分かりにくいが、レナード彗星が辿ってきた軌道ルート、上に行くほどこちら側になる事になる。
分かりにくいかな。
管理人は、暗い天体を見つけるのにとりあえず85mmで写真を撮って、場所を確認する。
シュミレーターに85mmの画角を表示させ主だった星との位置関係を確認。
85mmの画角、12月22日19時00分
シュミレーションしてみると、
85mmフルサイズで、画面に金星、土星がレナード彗星と同一画面に納まってくれる事が分かる。
さてさてこの画角で写真を撮れば、彗星が画面の中に納まってくれることになる。
土星を画面の右にフレーミングして撮ってみた。
上のシュミレーターと見比べると、ほぼ予測した場所にレオナード彗星を見つけた
写真をよくみてみると、ちゃんとシュミレーションどおりの場所にレオナード彗星があった。
周りが光害プラス、まだ薄明も残っているので双眼鏡を使ってもなかなか見えない。
そんな状況でも写真を撮るとちゃんと写ってくれる。
写真を撮って、ちゃんと彗星がある事が確認出来た。
上の写真ではほとんど分からないが、よく見ると尾が上のほうに伸びているのが分かる。
肉眼で見えないものも、写真で写ってくれるので85mmの焦点距離はこういった時に重宝する。
場所が分かったところで、焦点距離を180mmにして拡大率を上げた。
180mmでのレナード彗星、物足りないな
雲はなかなかスカッと晴れてくれない。
彗星部分が晴れた瞬間に、カッシャ!
実際は10秒の露出。ミラーアップを使うので音は、カチ、チッ・・・・・・・・・・・・・・・・カッシャ!
尾も写ってくれたが、180mmだと物足りない。
180mmはすぐに切り上げて、サンニッパへ。
サンニッパを取り付け撮影。
強調処理をして結構浮かび上がってきた彗星の尾
ノートリミング、300mmフルサイズで上のサイズ。
ビネットコントロールを含めての後処理。周辺光量低下をいじっているので変な感じだな。
全ての写真はスカイメモTで追尾して撮影している。
スカイメモTはスマホでのWIFIを使っての操作する。
この連携操作、結構時間がかかる事がある。
スカイメモ側が時々いう事を聞いてくれない。
前回作動のメモリーが悪さをしている気がするのだ。
耐加重1キロ以上オーバーでの使用、スカイメモはがんばって動いてくれた
今回、撮影開始直後、スマホアプリ側が動いている表示が出ているにも関わらず、スカイメモは動いていなかったりした。
追尾速度をだめもとで恒星時から太陽時に設定すると、ちゃんと動き始めた。
この作業を行ったのは、上の85mmで撮影しているとき。
時々、こういう不具合があるので、ぜひとも改善してほしいものだ。
このスカイメモT、回転速度を自由自在に変えられるので、タイムラプス撮影でも非常に重宝するのだ。
彗星はすぐに沈んでしまう。
限られた撮影時間、スカイメモがちゃんと動き出すのを確認するまで、なかなかあせった。
やはり、WIFI等使わずとも、最低限の天体追尾が出来る様にしてほしいものだ。
もしかして、出来るのかな?
ピクセル等倍900x600で出したものが下の写真。
ちょっと流れているが結構尾が浮かび上がった
感度は400、露出は10秒、開放f2.8 高感度ノイズ補正はノーマルで
シャドーを結構持ち上げたので、結構ざらざら。
後処理でノイズはいじらず。
多少ぶれているけれど、ま、こんなもんかな。
下のコマの部分が手前に見えるが、実際は尾が手前、地球に近い事になる
D850で撮ったのが下の写真。
ビネットコントロールは使用せず、ISO1000で絞り開放f2.8、露出8秒
露出条件がD800Eとまるっきり違うので、どちらがいいとかは比べられないな。
等倍に出したのが下の写真。
900x600ピクセル等倍画像
シャドーを無理して持ち上げていないが、モザイクノイズが浮き上がってしまった。
設定も後処理も違うので一概に比べられないが、D800EとD850のシャドーノイズ特性。D800Eのノイズは階調飛びなどあまり発生しない粒状感、フィルムのノイズに似ているかな。
D850のシャドーノイズ、持ち上げると結構大きい快調飛びしたモザイク模様が現われる。
ンー、やはりまだ、D800Eは手放せなさそうだ。
D850、液晶画面もクリアで非常に撮影はやりやすいのだけれど。
比べてみると、D800Eが星を撮るのには向いているな。
D800E とD850の比較、ノイズ特性では、当然ながら以前のブログで取り上げたのと同様の結果が出たのでした。
変わるはず無いのだけれど。
再確認出来たという事です。
昨年見られたネオワイズ彗星と違い、二度と地球には近づいて来ない彗星、さてさてどこまで飛んでいくのだろうか。
太陽系を周回しないということは、太陽が年老いて赤色巨星になるころも、まだ宇宙のどこかを飛び続けているんだろうな。
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