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Photographer Takashi Iwamoto Blog

ブログ | アフリカ フォトグラファー 岩本貴志|ドキュメンタリー ビデオ / 写真 撮影

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執筆者の写真岩本貴志

空高く現れた、謎の飛行物体!(UFO???)

更新日:2022年7月23日

コンテンツ


 


1、アプリ、Flightradar24のススメ


最近、はやりの病で、空を飛ぶ飛行機の数は滅法減った。

航空業界はさぞ大変な事だろう。


今回は空飛ぶ飛行物体のお話。


飛行機雲をたなびかせ空高く横切る飛行機の姿を見ると、「あの飛行機は、どこへ行くのだろう?」と結構気になるもの。

以前、そんな空飛ぶ飛行機の行き先など、なかなか知る事は出来なかった。

でも最近は、Flightradar24などのアプリを使えば、そんな空飛ぶ飛行機の情報をすぐさま知る事が出来てしまうのだ。


このアプリ、日本でにいる時、撮影先で出会ったニコンユーザーのカメラマンに教わった。それ以来ずっと重宝している。


この優れものアプリ、さらにその飛行機の型、航空会社、出発地、行き先、出発時刻、到着時刻。さらには、航行高度、速度他、事細かな情報までもが、インターネットにつながってさえいればすぐさま知る事が出来てしまうのだ。

こんな夢のようなアプリが無料で使えてしまう。(有料オプションで、さらなる優れもの機能も充実)


このアプリを使えば、地球上ほぼ全ての飛行機の運航状況を知る事が出来る。

流行の病が最盛期の頃は、ケニア上空には一機の飛行機も見られない事もしばしば。

最近は一時期よりもかなり増えたものの、ケニア上空には、病がはやる前の1/5ぐらいしか飛んでいないように感じる。

さらに、飛んでいる飛行機の多くはローカル便。


 

2、上空に見慣れない機影


と、そんな上空を飛ぶ飛行機も減ったある晴れた日の夕方、上空に現われたのは見慣れない機影。

ほとんど動いていないように見える。

肉眼でも、飛行機ではない事はすぐに分かった。


もしや、UFOでは?

星好きなので空をよく眺める管理人であるが、今の今までUFOの類は見た事が無い。

今回、この飛行物体を見た時には、「やっとUFOが見れたか!」と、胸躍った。

と、けっこうな期待はあったが、内心では「気球だな」という感情は打ち消して。


その機影、見ていると、ものすごい明るさで光り輝いた。

時刻は18時過ぎ、西の空には光り輝く夕日、おそらく気球に夕日の光がうまい具合に反射したのだろう。「いや、UFOが自ら光り輝いたのだ!」と、期待を込めて願いつつ、「こうしていてはいられない!」と、あわててカメラの準備をした。

雑念は消さなければ!UFOがUFOでなくなってしまう。


管理人、オカルトネタは大好物。

昔、UFO番組などは欠かさずに見ていたのである。

地球外生命、はたまた未来の地球人?夢とロマンの世界だ。

現実は、やばいやつかもしれないが。


カメラの準備が出来た時には既に、輝きは弱ってしまっていた。

でも、暗くなったもののちゃんと見えている。

やっぱり、夕日が反射していたようだ。

「いやいや、UFOが発光を弱めたのだ!」


そんな期待と不安が頭をよぎる。

一刻も速く確認したい。


そして、その時あわてて撮ったのが下の写真。


光は弱まったが、リング状に何か見える。

はじめピンが合わないかと思ったのは、この形が原因。

被写体は点光源かと思いこんでいて、「あれ?AFなのにピントが合わないな。」「このレンズ、こんなにリングボケしたっけ?」とか思いながら、ピントリングをいったり来たりさせた。

実際はAFでピントは合っていたのだ。



上空に見えるリング、いったい何だろう?



形はドーナツ型をしている。

ドーナツ型UFOだ!

そんなのあるのか?


これでは小さすぎてよく分からない。

拡大して正体を見てみると。


ピクセル等倍まで上の写真を拡大したのが下の写真。

こういう時、高解像度カメラが役に立つ。



上の写真ピクセル等倍まで拡大した


写真を拡大して見ることによって、UFOだという期待は消え去るのであった。

これは気球だ。

素材は何かポリエチレンなどのビニールを使っているように見え、その気球の下には何かぶら下がっている。


 

3、UFOじゃなかった


でも、UFOとは未確認飛行物体、こうやって確認しなければUFOのままでいてくれたという事になるのかな?


ハイゼンベルグの不確定原理に照らし合わせると、高画素カメラと望遠レンズで撮影さえしなければ、気球だという事に収束しなかった事になるかもしれないが。

ないない!それは微小な粒子の世界での話じゃないか?


UFOの投稿動画など見てもそのほとんどが、単なるピンボケの光だったり、ドローンじゃないか、とか。

それら画像も、スマホなどを使ってオートフォーカスで撮った物ばかり。

コントラストのほとんど無い空、スマホじゃピンはなかなか合わない。

そもそもスマホ、マニュアルで無限にピントを合わせる機能もほとんど付いていないが、それ以前に、撮り手も、マニュアルピントが付いていたとしても、そんなもの何も考えないで撮っている人がほとんどだろう。

物事、自動化が進むほどに、それを使う人間から知恵が奪われていくようだ。


点光源の被写体、ピントを合わせないで写せば、カメラレンズのボケの形として写る。

そして、その点光源がピンボケになったボケの形、レンズの性能、ケラレ、絞りの形やらで結構いびつな形になったりする。

そんなボケの形が、UFOの名前になってたりして。見ていて、がっかりしてしまうものばかりなのだ。


UFOはどれもガチのプロカメラでしっかりと撮ったものがほとんど無い。

UFO写真の基本はピンボケ?

やはりUFOを撮るのであれば、詳細が分かるよう、しっかりしたカメラでちゃんとピントを合わせて撮って欲しいものである。


それと比較して、ガチで撮ったUFO画像は、ガチの合成写真の類が多いようだ。

ガチ系で面白かったのは、月の表面上空を飛ぶ、超巨大飛行物体。

YouTubeで今でも見れるかと思う。


合成画像を作る作業、デジタルでの動画編集、レイヤーを重ねて編集出来るソフトがあれば、結構簡単に出来てしまう。

ただ、仕上がりを完璧にしようとすれば、ものすごく骨の折れる作業でもある。

そしてどんなにがんばっても、合成したヒントがどこかしらに隠れている。

とりあえず、作り物か本物か見分ける方法をいくつか思いつくまま上げてみた


被写体が手振れに同期していない。

合成でなく本物であれば、どんな細かな動き、ブレにも完璧に同期するはず。ごく一瞬でもブレが同期していなければ作り物。動画編集ソフト、レイヤーを分けてブレを完全に一致させるのは非常に大変。多少割り切って完成画像とするはずなので、どうしてもあらが残ってしまうものだ。自動で出来ても、若干の不自然さが残るもの?合成画像をガチで作るにはカメラを三脚にしっかりと固定。ピンもマニュアルで動かないようにすれば、後作業が非常に楽になる。そういえば昔ビルに飛行機が突っ込んだ映像を見たことがあるが、屋上の床部分が写っているのでヘリから撮った映像(周りにそのビルよりも高いビルは無い)。ブレを完全に補正してから合成作業していたようだ。全ての作業を終えてからブレを足せば、本物っぽくなりそうだが、当時はSDの低解像度。解像度が足りなく、ボケボケになってしまい、さらに信憑性が落ちるからやらなかったのだと思う。それでなくても元画像も手ブレ補正のためにクロップ、かなり解像度が落ちている。

  • ピントも完全に同期していなければ合成品。ピントの動くタイミング、ボケ味が被写体と背景で完全に一致しなければ偽物ということ。

  • カメラの露出の変化も完全に背景と被写体途で完全に合致していなければ合成品。

  • オート露出なのに、画面内の高輝度被写体に全く反応しない。撮影時に高輝度被写体が画面に入りこめば、自動露出で調整されて画面が多少暗くなる。

  • そして、光の方向、陰の出方が一致しなかったり。

  • レンズの焦点距離の違いによるパースペクティブが、被写体と背景で一致しなかったり。

  • 超高輝度の被写体の場合、レンズに何かしらフレアやゴーストが発生するはずだが、しなかったり、周りの物にその反射が反映されていなかったり。


などなど。

完璧な合成画像を作るのが、非常に大変だという事が、お分かりいただけたと思う。


ただ、最近の合成技術日進月歩、見分けも付かない仕上がりのものも、どんどん出てくるだろう。


色々と、ワクワクさせてもらえそうだが。

技術が進歩するほど、本物も偽物と言われる言われる事になるのだな。

 

4、もう一つの未確認飛行物体(スペースシャトル)


未確認飛行物体の話でもう一つ、これは管理人自身が見たものではないが、興味深く最近、正体と思われるものが分かったのでここに記す事にする。


もう20年以上前の1998年、当時、目指すは野生動物カメラマンだった管理人は、タンザニアで野生生物について学んでいた。

学校の実習で、ダルエス·サラームにいたときの話。

上空に細長いといっても寸胴な巨大な何かが飛んでいるのを、同学校で一緒に学んでいた日本人に確認された。彼は、しっかりと双眼鏡を使って確認している。


実物を見た彼は、昼ごろ大きなミサイルが海へ向かって飛んでいたといっていた。

ずっとなんだか分からず、ミサイル、もしくはUFOの類かもしれないなーと思っていた。


が、とあるきっかけでその正体らしきものに思い当たる事が出来た。

それは、スペースシュミレーターでスペースシャトルの打ち上げをシュミレーションしていた時の事。

切り離されたスペースシャトルの使用済み燃料タンクがアフリカ大陸を超えて、インド洋に落下するのを見た。

これを見て、遠いダルエスサラームで見た未確認飛行物体の記憶がよみがえってきたのである。


1998年当時は、スペースシャトルが頻繁に飛んでいた頃。

調べてみると、スペースシャトルミッション、STS-95は1998年、10月29日ケープカナべラルを2:19:34 (-5)にランチしている。タンザニア時間だと10:19:34(+3)。

実習の日付がいまいち思い出せないので確証は持てないのでいるが、この実習に行ったのはこの時期で間違い無い。

そして、友人が見たという時間は昼前といっていた。

そうだとすると、時間も日付も完全に合致する。


スペースシャトルは発射台からランチ後、ある程度の速度と高度に達すると、機体の両脇についた二つの個体燃料ブースターが役目を終え分離、これは大西洋に落下していく。


さらにスペースシャトルの腹に付いた大きな燃料タンクに積まれた燃料は、スペースシャトル本体に搭載される液体燃料ロケットの燃料として消費されながら、スペースシャトルの速度と高度に変換されていく。


さらに速度と高度を得て、外付け巨大燃料タンクの燃料が底をつく頃合に合わせ、地球に背を向けていたスペースシャトルは、ぐるりと腹を地球にむける。そして、巨大燃料タンクはスペースシャトルから切り離され、地球へと落下していく。

軽くなったスペースシャトルさらに機内の燃料を消費しながら、地球周回軌道へと上昇、細かな制御を行い目的の軌道に乗せられる。


巨大燃料タンクが切り離される時、スペースシャトルは既にアフリカ大陸上空。燃料タンクはアフリカ大陸を横切り、インド洋へと落下していく。こちらの燃料タンク、回収され再利用される。


その燃料タンクの通過経路、投入軌道によって南北ずれるものの、タンザニア上空を通過するとは、ドンピシャではないか。

見られた時間とも合致する。


という事で、彼が見たのは、スペースシャトルから切り離された燃料タンクで間違い無さそうだ。


こちらも、UFOではなさそうだ。というか、UFOではなくなってしまった。


 

5、空飛ぶ未確認飛行物体の数々


そうこういっている管理人自身、何かしらUFOの類は飛んでいるのは間違いないと思っている。


現に、真偽はともかく定期便のパイロットがUFOを見たと報告して、空を飛ぶ事が出来なくなったという話。航空自衛隊のパイロットの半分は何かしらの未確認飛行物体を見ているとも聞く。


最も「これはいる!」思ったのは、動画として残っているアポロ11号と併走して飛ぶ未確認飛行物体だ。

初めて月着陸を行なったアポロ11号。地球から月に向かって高速で飛行する宇宙船に併走する謎の飛行物体が、宇宙飛行士の、アームストロング、バズオルドリンらによって確認され、動画撮影も行なわれている。

このUFOの画像、たしかNASAの公式ビデオ、ユーチューブで見たのだが、当時の8mmフィルムカメラ、何せ解像度がすこぶる悪いので、詳細は分からない。

当時、人類がそんなアポロ11号と併走させて何か飛ばす事など不可能である。


  1. 可能性があれば、地球の歴史を知る未来人?

  2. 人類よりも圧倒的先を行く科学技術を持った地球外生命体?

  3. 太古の昔から人類の発展を見続ける、モーゼが海を渡るのを手助けたり、2012年にロシアで物凄い閃光を放った隕石を上空で打ち砕いて被害を抑えたり、一般人に知らされていない、次元を超えて人類と共に生きる超ハイテク文明をもったなにか?実は太古、次元を超える域に達するほどの超ハイテク文明をもった人類が、生き残っていて、人類の行く末を見守っているとか。


歴史の要所要所でUFOがよく見られる説明がつくな。

次元を超えられれば、どんなジェットでも追いつけなくて当然だし、3次元世界から突如と消えたり、重力に逆らって空を浮き続ける事も難なく出来ることだろう。


オカルトの世界、夢とロマンの世界だ。


 

横道が長くなってしまったが、話を気球に戻すとする。



6、気球 Loon 計画


上空を飛ぶ飛行物体は、冒頭でご紹介した、FlightRadar24で見てみると、ちゃんとその飛行物体の正体は表示されていた。


タイプ:Loon

  • バルーン

  • アメリカ国籍

  • 上空61000フィート(18Km)ほどを漂っている


上空60000フィートは気球としては低そうだが、定期便が飛ぶ高度よりもずっと高い。

飛行機の飛ぶ高さは、

定期便のジェットが飛ぶのは高くても42000フィートほど。

コンコルドは60000フィートと、ほぼ同じ高さをマッハ2で飛んでいたが、既に引退。

リアジェットなど結構高く飛ぶ飛行機でも、51000フィートほど。

どれも、一般的な飛行機が飛ぶ高さは、この気球よりもずっと下だ。


このLoon、ネットで調べると、YouTubeにもいくつも動画が上がっており、その正体も詳しく知る事が出来るのだ。


どんなものか簡単に説明すると、

コミュニケーション用に、空高くアンテナ、中継局を置いてしまうという計画。

交信スピードは3Gほど。


いまだ、電話のつながらない僻地に、新たにアンテナをいくつも設置するよりも、安く簡単にコミュニケーションネットワークを構築してしまおう、というのが狙いらしい。

この気球が空を漂える期間は100日ほど、地球を3周出来るほどだという。

今はその実験段階らしい。

それにしても、落ちた気球の回収作業はする予定なのだろうか?地球のどこに落ちるか分からない物体、ヘリなんかで回収しようとすれば、アンテナを建ててインフラを整えたほうがよっぽど安いだろう。


なにか悪さを企んでいる臭いを感じてしまう。



7、上高く漂う数多くの気球


それにしても、風に流され国境も簡単に越えて行く気球。

やばい国もあるだろうし、うまくいくかどうか疑問も感じるが、期待を込めて見守っていきたいと思う。

やはり、机上の空論でいるよりも、やって良かった、ダメだったと経験を積めば今後の科学の肥しになる事だろう。

放射性物質が漏れて居住不能地区が出来たりするわけでも無いし、いくらでもやり直しが効く実験だ。


FlightRada24で見てみると、今この記事を書いている現在、ケニア上空には6個の気球、ウガンダ上空には9個の気球が漂っている。

しばらく前には、ウガンダには気球は無く、ケニア上空に多くの気球が浮いていた。そして、多くの気球が北東のソマリアのほうに流されていたのを見た。

ここ最近の気流は西に向かっている、ウガンダのほうに流されているように見受けられる。

(その2日後1月22日10時(+3)には、ウガンダの空から気球が姿を消し、ケニアに20個、さらにはさらに東のソマリアのほうにまで気球が流されていた。


60000フィート(20キロ)上空の、一見安定していそうな成層圏であるが、気球の動きを見ていると、気流は渦巻き、複雑に動いている事が分かる。

ウガンダにいた気球は、東向きの強い風に乗って、一気に流されソマリア近くまで辿り着いたようにみえる。)


この気球の動き、上空をいったり来たりとうろついている。

西に向かって飛んでいた気球がある時点で東に転向したり、またその逆も然りである。


そしていくつもある気球、分散していたほうが効率的だと思うのだが、気流の関係か、どうもそれぞれの気球が集結していく習性もあるようだ。

水面を浮く葉っぱが一箇所に集まる感じだろうか、風の流れの弱いところ、渦巻いているところに気球が集まっていくのだろう。

でもしばらくすると、再び分散したりしている。


1月22日時点、ケニア北東部Wajirのあたりには、100Km四方に7個もの気球が浮いている。

数百Km四方に気球がひとつも無い場所もあれば、このようにいくつもまとまってある場所もある。


この気球にネット接続をゆだねれば、「いま上空に気球が無いからつながらない!」とかになるのだろう。


Flightradar24で、こんなどこに行くかわからない気球の動きを眺めるのもまた醍醐味。


冒頭の管理人の頭の上に現われた気球、非常にゆっくりと東のほうへと移動していった。

暗くなると、この気球、他の航空機おなじくちゃんと緑と赤の光を点滅させている姿が見られた。


それにしても、UFOの実物、見てみたいものだ。



 

後日談


このLoonいつのまにやら、フライトレーダーに表示されなくなっている事に気が付いた。


ん?

上空の気流の様子が観察出来たりと、結構楽しみで、今度気球が近づいてきたら、望遠レンズでしっかりと捕えてやろうと思っていたので非常に残念だ。


どんな理由で消したのだろう?




 

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